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札幌の衣替えでカビを防ぐ|夏物をしまう前の洗い方・乾かし方・収納のコツ

9月25日
読了時間: 12分

更新日:1 日前

札幌では9月の終わりから10月にかけて朝晩がぐっと冷え込み、半袖やタオルケットをしまって厚手の服を出す「衣替え」の季節になります。ところが、翌年の初夏に衣装ケースを開けたら白い粉のようなカビや黒い点が付いていた、クローゼットの奥から夏物を出したらカビ臭かった、というご相談は毎年少なくありません。

原因の多くは、しまう前の汚れと湿気、そして冬の間に収納の中で起きる温度差です。札幌の冬は外気が氷点下になる一方、室内は暖房で20℃前後に保たれます。外壁に面したクローゼットや床に近い衣装ケースは冷えやすく、そこに湿気がたまると衣類にカビが育ちやすい環境ができてしまいます。

この記事では、気象庁の平年値で札幌の秋の気温の下がり方を確認したうえで、夏物を「洗う・乾かす・しまう・冬の間に点検する」までの手順を、札幌の住まいに合わせて具体的にまとめました。すでにカビが付いてしまった衣類の扱い方もあわせて紹介します。

この記事の結論 札幌の衣替えでは、秋の急な気温低下と冬の長い暖房期間を意識することがカビ対策の出発点です。しまう前にすべての衣類を洗い、芯まで乾かし、外壁や床から離してすき間のある状態で収納する。この基本を守るだけでも、翌年の夏物の状態は大きく変わります。

札幌の秋に衣替えでカビが出やすい理由

札幌の平年値(1991〜2020年)を見ると、平均気温は8月の22.3℃から9月18.6℃、10月12.1℃、11月5.2℃と、9月以降はひと月ごとに6〜7℃ずつ下がっていきます。日最低気温は11月に1.6℃、12月には氷点下の-4.0℃です。衣替えをする頃は、ちょうど建物の外壁が冷え始める時期にあたります。

札幌の月別平均気温と日最低気温(7〜12月)

図:札幌の月別平均気温と日最低気温(7〜12月)。8月から11月にかけて平均気温は約17℃下がります。衣替えの時期は、収納の中が外壁に冷やされ始める時期と重なります。 出典:気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(1991〜2020年)

一方で、夏の間に衣類が吸った汗や湿気はすぐには抜けません。札幌の8月の平均湿度は75%と、年間で最も高い水準です。夏に着た服は湿った空気や汗にさらされており、見た目には乾いていても、繊維の中や縫い目に水分と汚れが残っていることがあります。

こうした衣類を、冷えていく外壁側のクローゼットや、床に近い衣装ケースにぎっしり詰めると、空気が動かず湿気が逃げません。冬に暖房が入ると、室内の暖かく湿った空気が収納の冷たい面に触れて結露しやすくなり、半年近く閉じたままの環境でカビがゆっくり広がっていきます。

つまり、札幌の衣替えでカビを防ぐポイントは「しまう時点で汚れと湿気を持ち込まない」「冬の間に冷える場所へ置かない」の二つです。次の図で要点を整理してから、具体的な手順を見ていきましょう。

出典:気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(1991〜2020年)(平均気温・日最低気温・平均湿度)

衣替えカビ対策の3原則

しまう前の汚れがカビの栄養になる

カビは、ほこりや皮脂、汗の成分、食べこぼし、化粧品の汚れなどを栄養にして増えます。一度しか着ていないシャツや、汗をかかなかったと思うカーディガンでも、襟・袖口・脇には皮脂が付いています。衣替えでしまう服は、原則としてすべて洗うかクリーニングに出してからしまいましょう。

家庭で洗える衣類は、洗濯表示を確認して普段どおり洗濯します。襟や袖口の黄ばみが気になる場合は、部分洗い用の洗剤で前処理しておくと汚れが残りにくくなります。すすぎ不足で洗剤が残るのも汚れの一因になるため、詰め込み洗いは避け、洗濯機の容量に余裕を持たせてください。

クリーニングから戻った衣類は、ビニールカバーを外してからしまいます。カバーはほこりよけのための一時的なもので、付けたままだと湿気がこもりやすくなります。ほこりが気になる場合は、通気性のある不織布カバーに掛け替えると安心です。

夏に使ったサンダルやスニーカー、帽子、日傘なども衣替えの対象です。靴の中敷きや帽子の内側の汗止めは、皮脂と汗が集中する場所です。取り外せる中敷きは洗って乾かし、取り外せないものは固く絞った布で拭いてから風通しのよい日陰で乾かします。箱にしまう場合は、ふたを少しずらすか乾燥剤を入れ、玄関の床に直接置かないようにしましょう。

衣類の種類

しまう前の手入れ

注意点

Tシャツ・肌着・シャツ

洗濯して完全に乾かす

襟・袖口・脇は部分洗いで前処理

タオルケット・薄手の寝具

洗濯後に天日か乾燥機で乾かす

厚みがあり中まで乾きにくい

麻・綿のジャケット

洗濯表示に従い洗うかクリーニング

汗じみを残すと変色やカビの原因に

水着・ラッシュガード

真水ですすぎ陰干しで乾かす

塩分や砂を残したままにしない

帽子・サンダル・かご類

汚れを拭き取り風通しのよい所で乾燥

汗が染みた内側を忘れずに拭く

いちばん大切なのは芯まで乾かすこと

洗濯した衣類は、表面が乾いていても厚手の部分や縫い目、ポケットの中に水分が残っていることがあります。触ってひんやり感じるうちは、まだ湿っているサインです。しまう前には、裏返して縫い目やポケットの内側を指で確かめ、少しでも冷たさを感じたら乾燥を続けましょう。

札幌の秋は、晴れていても午後になると気温が下がり、夕方には湿度が戻ってきます。外干しをするなら、天気のよい日の午前中から昼過ぎまでに取り込むのが基本です。取り込んだ後は、すぐにしまわず室内で数時間ほど置いて、衣類の温度と湿気を落ち着かせてから収納します。

部屋干しの場合は、除湿機やエアコンの除湿運転と扇風機を組み合わせ、衣類の間に風が通るよう間隔を空けて干します。タオルケットやパーカーのような厚手のものは、一晩で乾き切らないことも多いため、翌日にもう一度乾燥させるくらいの余裕を持つと安心です。衣類乾燥機が使える素材なら、仕上げに短時間かけるのも有効です。

衣替えの作業は一日で終わらせようとせず、「洗う日」と「しまう日」を分けると失敗が減ります。たとえば週末の晴れた日に洗濯と乾燥を済ませ、翌日にもう一度触って乾き具合を確かめてから収納する、という段取りです。家族が多いご家庭では、一人分ずつ区切って進めると、乾ききらない衣類を慌ててしまい込むことを防げます。

  • 裏返して縫い目・ポケット・フードの付け根を触って確認する

  • 厚手のものは乾燥の時間を1日多めに見込む

  • 取り込んだ直後ではなく、室温になじませてから収納する

  • 雨の日や湿度の高い日には衣替えそのものを後日に回す

収納場所と詰め方で冬の結露を避ける

札幌の住まいでカビが出やすい収納は、北側や外壁に面したクローゼット、押入れの下段、床に直接置いた衣装ケースです。冬の間、外壁側は外気に冷やされて室内よりも温度が低くなり、そこに触れる空気の湿気が結露しやすくなります。できるだけ室内側の壁に接した収納を選び、外壁側を使う場合は壁から数センチ離して置きましょう。

衣装ケースは、床に直置きするよりも、すのこや台の上に置いて床との間に空気の通り道をつくるのがおすすめです。ケースの中は8割程度を目安にし、ぎゅうぎゅうに詰め込まないようにします。衣類同士にすき間があるだけで湿気がこもりにくくなり、取り出して点検するのも楽になります。

除湿剤や防虫剤を入れる場合は、製品の表示に従って使用量と交換時期を守ってください。防虫剤は種類の違うものを一緒に使うと衣類を傷めることがあるため、表示の注意書きを必ず確認します。除湿剤は「入れておけば安心」ではなく、水がたまっていないか定期的に見ることが大切です。

布団圧縮袋や衣類圧縮袋を使う場合は、特に乾燥が重要です。袋の中に湿気が残ると逃げ場がなく、半年間ずっと湿った状態が続きます。圧縮する前に天日や乾燥機でしっかり乾かし、袋は床に直接置かず、ときどき外から見て水滴やにおいがないか確認しましょう。段ボール箱は湿気を吸いやすく、底が冷えた床に接するとカビが出やすいため、長期保管には通気性のある収納ケースのほうが向いています。

収納場所

冬のカビリスク

おすすめの対策

外壁側・北側のクローゼット

高い(壁面が冷えて結露しやすい)

壁から離して収納し、月1回扉を開けて換気

押入れの下段

高い(床に近く冷えやすい)

すのこを敷き、湿気に弱い衣類は上段へ

床置きの衣装ケース

やや高い(底面が冷える)

台やすのこの上に置き、中身は8割まで

室内側の壁に接した収納

比較的低い

詰め込みすぎず、除湿剤を併用して点検

ベッド下の引き出し

やや高い(空気が動きにくい)

ほこりを掃除し、定期的に引き出して換気

また、衣替えのついでに収納の中そのものを掃除しておくと効果的です。夏の間に棚板や床にたまったほこりは、カビの栄養になるだけでなく湿気を抱え込みます。衣類をすべて出したタイミングで、掃除機でほこりを吸い取り、固く絞った布で拭いてから扉を開けて乾かし、そのあとで衣類を戻しましょう。

冬の間の点検スケジュール

衣替えは「しまったら終わり」ではありません。札幌では11月から3月まで暖房を使う期間が長く、その間に収納の状態が変わっていきます。月に一度はクローゼットや押入れの扉を開け、においや壁の様子、除湿剤の水のたまり具合を確認しましょう。

点検のときは、収納の奥の壁や床の角を手のひらで触ってみてください。ほかの場所より明らかに冷たい、しっとりしている、壁紙に小さな黒い点がある、といった変化があれば要注意です。その場合は衣類をいったん取り出して別の場所に移し、壁面を乾かしてから戻すようにします。

時期

札幌の季節の状況

やること

9月下旬〜10月

朝晩が冷え込み衣替えの時期

洗濯・乾燥を済ませてから収納

11月

暖房が本格化し外壁が冷え始める

扉を開けて換気し、壁と床の角を触って確認

12月〜2月

外気が氷点下で結露が起きやすい

月1回の点検、除湿剤の交換、においの確認

3月〜4月

雪解けで屋外の湿気が増える

収納の奥まで見て、黒い点や白い粉がないか確認

5月〜6月

夏物を出す時期

出した衣類を一度洗うか陰干ししてから着る

点検の際に強いカビ臭がする場合は、衣類だけでなく収納の壁や床、背面の下地側でカビが育っている可能性もあります。表面を拭いても毎年同じ場所にカビが出るときは、壁の中の湿気や結露が関係していることがあるため、原因を確かめることをおすすめします。

カビが付いてしまった衣類の対処法

カビを見つけたら、まずは胞子を室内に広げないことを意識します。衣類は屋外やベランダに持ち出し、マスクを着けて、乾いた状態のまま柔らかいブラシで表面のカビを払います。室内で払うと胞子が舞って別の衣類に付くことがあるため、場所を選んでください。

その後、洗濯表示で家庭洗濯ができる衣類であれば、通常どおり洗濯します。シミが残る場合は、酸素系漂白剤を製品の表示どおりに使うと落ちることがあります。塩素系漂白剤は色柄物に使えず、酸性タイプの洗剤と混ざると有毒なガスが出るおそれがあるため、「混ぜるな危険」の表示を必ず守りましょう。

ウールやシルク、革製品、型崩れしやすいスーツなどは、家庭で無理に処理せず、カビが付いていることを伝えてクリーニング店に相談するのが安全です。黒カビが繊維の奥まで入り込んで色素が残った場合は、洗濯で落としきれないこともあります。

  1. 衣類を屋外に出し、マスクを着けてブラシで表面のカビを払う

  2. 洗濯表示を確認し、家庭洗濯できるものは単独で洗う

  3. シミが残れば酸素系漂白剤を表示どおりに使う

  4. デリケート素材や革製品はクリーニング店に相談する

  5. 収納の壁・床・棚板も拭き掃除し、しっかり乾かしてから戻す

衣類を洗っても、収納そのものにカビが残っていると再び付着します。棚板や壁は、製品の表示に従ってカビ取り剤やアルコールで拭き、扉を開けて乾かしてから衣類を戻してください。壁紙の裏や床下地まで湿っている疑いがあるときは、当社では含水率測定や付着菌検査(有料オプション)で状態を確認し、原因に合わせた対処をご提案しています。

なお、赤ちゃんや小さなお子さんの衣類、肌に直接触れる寝具などは、カビのシミが残ったまま使い続けるのは避けたほうが安心です。洗っても黒い点が残るものや、においが取れないものは、無理に使わず買い替えを検討するのも一つの判断です。体調面で気になる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関へご相談ください。

よくある質問

Q. クリーニングに出した服はそのまましまっても大丈夫ですか。

A. ビニールカバーは外してからしまいましょう。カバーを付けたままだと湿気が逃げにくくなります。ほこりよけが必要なら、通気性のある不織布カバーに掛け替えるのがおすすめです。

Q. 衣装ケースに除湿剤を入れておけば点検しなくてもいいですか。

A. 除湿剤は吸える量に限りがあります。札幌の冬は収納の中の湿気が増えやすいため、月に一度は水のたまり具合を確認し、製品の表示に従って交換してください。

Q. 夏物を出したときにカビ臭い場合はどうすればいいですか。

A. 目に見えるカビがなくても、一度洗濯するか風通しのよい場所で陰干ししてから着るようにしましょう。毎年同じ収納でにおうときは、収納の壁や床の状態を確認することをおすすめします。

Q. 衣替えは何月ごろにするのがよいですか。

A. 札幌では平均気温が大きく下がる9月下旬から10月が目安です。日付よりも、晴れて空気が乾いた日を選ぶことが大切です。雨の日や湿った日は無理に作業せず、天気のよい日に回しましょう。

まとめ

札幌の衣替えでは、秋の急な気温低下と冬の長い暖房期間を意識することがカビ対策の出発点です。しまう前にすべての衣類を洗い、芯まで乾かし、外壁や床から離してすき間のある状態で収納する。この基本を守るだけでも、翌年の夏物の状態は大きく変わります。

そして冬の間は、月に一度の点検で収納の中の変化に早めに気づくことが大切です。拭いても毎年同じ場所にカビが出る、収納全体がカビ臭いといった場合は、衣類ではなく建物側に原因があるかもしれません。気になる状態が続くときは、専門業者に調査を相談することも検討してみてください。

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