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住宅売却前のカビ対策|札幌の不動産売却で知りたいインスペクションと告知

10月21日
読了時間: 12分

更新日:1 日前

札幌で戸建てやマンションを売ろうと考えたとき、多くの方がまず気にするのは査定額や売り出し時期です。しかし、実際の売却活動で思わぬ足かせになりやすいのが、押入れの奥や北側の部屋、床下などに潜んでいるカビや結露の跡です。内覧で買主がカビ臭さに気づいたり、引渡し後に見つかって話し合いになったりすると、売主・買主の双方にとって負担が大きくなります。

特に札幌は、冬の結露や春先の雪解け水の影響を受けやすく、長く住んだ家ほど見えにくい場所に湿気の履歴が残っていることがあります。住み替えで空き家になった期間が長い場合も、換気不足でカビが広がりやすくなります。

この記事では、住宅を売る前に行いたいカビの確認と対策、既存住宅の建物状況調査(インスペクション)の仕組み、売主として知っている不具合をどう伝えるかという「告知」の考え方を、一般的な情報として整理します。個別の契約や法的な判断については、宅地建物取引業者や弁護士などの専門家に必ずご相談ください。

この記事の結論 札幌で住宅を売る前には、窓まわりや北側の部屋、押入れ、水回り、天井、床下などを確認し、カビや結露、雨漏りの跡がないかを把握しておきましょう。気づいたことは写真とメモで記録し、修理履歴とあわせて整理しておくと、不動産会社への相談や買主への説明がスムーズになります。

売却前にカビを確認しておきたい理由

中古住宅を探している買主は、内覧のときに室内の印象をよく見ています。壁紙の黒ずみや窓まわりのカビ、収納を開けたときのにおいは、実際の広さや範囲以上に「この家は湿気が多いのでは」「見えない場所も傷んでいるのでは」という不安につながりやすいものです。

また、売却後にカビや結露による傷みが見つかると、それが売主の知っていた不具合だったのか、契約時にどう説明されていたのかが問題になります。売却前に自分の家の状態を把握しておくことは、価格交渉への備えであると同時に、引渡し後のトラブルを減らすための準備でもあります。

売却前の準備は、大きく三つの段階に分けて考えると進めやすくなります。まず家の状態を把握し、次に対処するかどうかを決め、最後に買主へ正しく伝える、という流れです。

売却前のカビ対策3ステップ

自分でできる売却前のカビチェック

専門家に調査を依頼する前に、まずは住んでいる方自身で一通り確認してみましょう。長年住んでいると見慣れてしまい、気にならなくなっている場所もあります。家族以外の人を家に招くつもりで、玄関から順に見て回るのがコツです。

場所

確認すること

札幌で多い原因

窓・サッシ・窓下の壁

パッキンの黒カビ、壁紙の波打ち・しみ

冬の結露水の垂れ

北側の部屋・外壁側の隅

壁紙の黒ずみ、家具の裏のカビ

外壁側の冷えによる結露

押入れ・クローゼット

床板や奥の壁のしみ、カビ臭

閉め切りによる湿気のこもり

浴室・洗面所・キッチン下

目地・天井のカビ、床板の変色

換気不足、配管まわりの漏水

天井・小屋裏点検口

雨じみ、点検口まわりの黒ずみ

すが漏り、小屋裏の結露

床下点検口・基礎まわり

土台や床下地のカビ、湿ったにおい

床下の湿気、雪解け水の影響

見えるカビだけでなく、においにも注意してください。窓を閉め切った状態で部屋に入ったときにカビ臭さを感じる場合は、収納の奥や床下、壁の中など、目に見えない場所で湿気がこもっている可能性があります。

天井のしみは、雨漏りや、北海道の住宅で冬に起きやすい「すが漏り」(屋根の雪が解けて軒先で再び凍り、せき止められた水が屋根の中へ入り込む現象)の跡であることもあります。いつ頃、どんな状況でしみが出たのか、修理をしたことがあるのかを思い出してメモしておくと、後の説明に役立ちます。

自分で確認した結果は、写真と日付、気づいた時期や修理の履歴とあわせて一覧にしておきましょう。この記録は、専門家に調査を依頼するとき、そして不動産会社に相談するときの基礎資料になります。

既存住宅の流通と建物状況調査(インスペクション)

日本では、住宅の取引に占める中古住宅(既存住宅)の割合が欧米に比べて低いことが知られています。国土交通省の資料によると、全住宅流通量に占める既存住宅の流通シェアは、日本が約14.5%(2018年)であるのに対し、アメリカやイギリス、フランスでは7〜9割程度となっています。

既存住宅流通シェアの国際比較

図:既存住宅流通シェアの国際比較。全住宅流通量(既存住宅の流通+新築着工)に占める既存住宅の割合です。日本は中古住宅の取引の割合がまだ低い状況です。 出典:国土交通省「改正宅地建物取引業法の施行状況及び今後の見直しの方向性について」(2023年3月)。日本は総務省「平成30年住宅・土地統計調査」、国土交通省「住宅着工統計」による。イギリスはイングランドのみ

出典:国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課「改正宅地建物取引業法の施行状況及び今後の見直しの方向性について」(2023年3月)。日本は総務省「平成30年住宅・土地統計調査」、国土交通省「住宅着工統計」による。各国のデータ年は資料の注記による

中古住宅の取引を活発にするため、2018年4月に施行された改正宅地建物取引業法では、建物状況調査に関する手続きが取引の流れに組み込まれました。建物状況調査とは、国の登録を受けた講習を修了した建築士(既存住宅状況調査技術者)が、建物の基礎や外壁などの「構造耐力上主要な部分」と、屋根や外壁、開口部などの「雨水の浸入を防止する部分」について、劣化や不具合の状況を調べるものです。

取引の段階

宅建業者が行うこと

売主にとっての意味

媒介契約の締結時

建物状況調査を実施する者のあっせんの可否を示す

売却前に調査を受けるか検討できる

重要事項説明時

調査の実施の有無と結果の概要などを買主に説明

調査結果が買主の判断材料になる

売買契約の締結時

建物の状況について当事者双方が確認した事項を書面に記載

引渡し後の認識のずれを減らす

出典:国土交通省「改正宅地建物取引業法の施行について」(2018年4月1日施行分)

重要事項説明の対象になるのは、調査から一定期間内に行われた建物状況調査の結果です。制度の運用は見直しが検討されることもあるため、最新の取り扱いは依頼する不動産会社に確認してください。なお、建物状況調査は目視や計測など非破壊の方法が基本で、壁の中や床下の奥のカビをすべて見つけるものではありません。カビや湿気が気になる場合は、目的に合わせた別の調査を組み合わせることも検討しましょう。

カビの状態を詳しく知りたいときの調査

建物状況調査で雨水の浸入跡や劣化の兆候が指摘された場合や、自分で確認してカビ臭さが気になる場合には、カビや湿気に特化した調査を行うことで状況をより具体的に把握できます。

当社では、壁や床、下地材の湿り具合を数値で確認する含水率測定、表面のカビを採取して調べる付着菌検査(菌検査はいずれも有料オプション)、空気中のカビを調べる浮遊菌検査、壁の中や床下を小さな穴から観察するファイバースコープ調査などを行っています。どの検査が必要かは建物の状態や目的によって異なりますので、売却のスケジュールとあわせてご相談ください。

調査の結果は、除カビや修繕をするかどうかを判断する材料になるだけでなく、買主への説明資料としても使えます。「この範囲にこういう状態のカビがあり、こう対処した」という記録があれば、買主も安心して判断しやすくなります。

知っている不具合は正しく伝える(告知の考え方)

中古住宅の売買では、売主が知っている建物の不具合や過去の修理の履歴を、買主に伝えることが大切です。多くの取引では、不動産会社を通じて「物件状況報告書」や「告知書」などと呼ばれる書面に、雨漏りやシロアリ、給排水管の故障、過去の修理履歴などを売主が記入します。カビや結露についても、知っていることがあれば記載しておくのが基本的な考え方です。

2020年4月に施行された改正民法では、売買の目的物が種類や品質などに関して契約の内容に適合しない場合、買主は売主に対して修補や代金の減額、損害賠償、契約の解除などを求められる「契約不適合責任」の仕組みが定められています。契約で何を前提としていたかが重視されるため、既知の不具合を書面で伝え、契約内容に反映させておくことが、売主・買主双方にとってトラブルを避けることにつながります。

また、宅地建物取引業者には、取引の判断に重要な影響を及ぼす事項について、故意に事実を告げなかったり、不実のことを告げたりすることが法律で禁じられています。売主が不動産会社に正確な情報を伝えておくことで、不動産会社も適切に説明することができます。

どこまで記載すべきか、契約不適合責任の範囲や期間をどう定めるかといった判断は、物件や契約の内容によって異なります。ここで紹介したのはあくまで一般的な情報ですので、具体的な判断は、媒介を依頼する宅地建物取引業者や弁護士などの専門家にご相談ください。

  • いつ、どこで、どのようなカビ・結露・雨漏りがあったか

  • 修理や除カビを行ったか、その時期と内容・業者名

  • 現在も症状が出ているか、季節によって変わるか

  • 調査報告書や施工記録など、手元にある資料

対処してから売るか、現状のまま売るか

カビが見つかった場合、除カビや修繕をしてから売るか、現状のまま状態を伝えて売るかは、売主にとって悩ましい判断です。どちらが良いかは、カビの範囲や原因、売却の時期、価格の考え方によって変わります。

選択肢

メリット

注意したい点

原因を確認して対処してから売る

内覧時の印象が良く、説明もしやすい

費用と工期がかかる、原因が残ると再発も

表面だけきれいにして売る

手軽で費用を抑えやすい

原因が残ると引渡し後に再発するおそれ

現状のまま状態を伝えて売る

費用をかけずに売り出せる

価格交渉の材料になりやすい

解体・リフォーム前提で売る

買主が自由に改修できる

建物の評価が低くなることもある

注意したいのは、原因を確かめずに表面のカビだけを隠してしまうことです。壁紙を貼り替えたり、上から塗装したりしても、結露や漏水などの原因が残っていれば、引渡し後にまたカビが出てくることがあります。知っていた不具合を隠したと受け取られれば、話し合いが難しくなるおそれもあります。

除カビを行う場合は、どの範囲にどんな作業をしたのかを記録に残しておきましょう。当社のMIST工法®では、素材を削ったり強くこすったりせず、素材に合わせて調整した専用剤でカビを分解・除去し、仕上げに除菌を行います。作業前後の写真や検査結果を報告書としてお渡しできますので、買主への説明資料としてもご活用いただけます。

札幌の冬に売り出すときの内覧準備

札幌で冬に売り出す場合、内覧は窓の結露が最も出やすい時期と重なります。空き家の状態で売り出していると、暖房を止めた室内が冷え切り、窓や壁に結露やカビが出やすくなります。内覧前には、次のような準備をしておくと安心です。

  1. 内覧の数時間前から暖房と換気を行い、室内の冷えとにおいを和らげる

  2. 窓の結露は拭き取り、サッシのレールに溜まった水も除く

  3. 押入れやクローゼットの扉を開けて空気を入れ替える

  4. 玄関まわりや敷地内の除雪を行い、雪解け水が入らないようにする

  5. 空き家の場合は、定期的に通風・通水を行い、記録を残す

空き家の管理では、冬の間に水道管が凍結して破裂し、漏水からカビが広がることもあります。水抜きの方法や管理の頻度は、不動産会社や管理を依頼する事業者と相談しておきましょう。

反対に、春から夏にかけて売り出す場合は、冬の結露の様子が内覧では見えにくくなります。買主から「冬に窓の結露はどのくらい出ますか」と聞かれることもあるため、住んでいる間の冬の様子を写真やメモで残しておくと、正直に答える材料になります。結露が多かった部屋や、毎朝拭いていた窓などを具体的に伝えられると、買主も暮らしのイメージを持ちやすくなります。

よくある質問

Q. 売却前に建物状況調査を受けないといけませんか。

A. 建物状況調査は義務ではなく、実施するかどうかは売主・買主の判断です。ただし、調査結果があると買主が建物の状態を判断しやすくなるため、売却前に受けておくことを検討する価値はあります。依頼先や費用、スケジュールは不動産会社に相談してください。

Q. 以前カビを除去したことがありますが、今は出ていません。それでも伝えたほうがよいですか。

A. 一般的には、過去の不具合や修理の履歴も、知っている範囲で伝えておくことが望ましいとされています。いつ、どこに、どんな対処をしたかを記録とともに伝えれば、買主の安心材料にもなります。記載の仕方は不動産会社と相談しましょう。

Q. カビ臭さだけで、目に見えるカビはありません。

A. においの原因が収納の奥や床下、壁の中にある場合もあります。まずは換気や収納内の確認を行い、それでも気になる場合は、含水率測定やファイバースコープ調査などで原因を確かめることをおすすめします。

まとめ

札幌で住宅を売る前には、窓まわりや北側の部屋、押入れ、水回り、天井、床下などを確認し、カビや結露、雨漏りの跡がないかを把握しておきましょう。気づいたことは写真とメモで記録し、修理履歴とあわせて整理しておくと、不動産会社への相談や買主への説明がスムーズになります。

既存住宅の取引では、建物状況調査の制度や、物件状況報告書などによる告知の仕組みがあります。知っている不具合を正しく伝え、必要に応じて原因を確かめてから対処することが、引渡し後のトラブルを防ぐ近道です。契約や法的な判断については、宅地建物取引業者や弁護士などの専門家に相談してください。

カビの範囲や原因がわからない、売却前にきちんと状態を確かめておきたいという場合は、検査から対応できる専門業者に相談してみてください。

カビのご相談はカビバスターズ北海道へ

カビバスターズ北海道では、含水率測定や付着菌検査・落下菌検査(有料オプション)などの調査から、MIST工法®による除去、カビが生えにくい環境づくりのご提案まで一貫して対応しています。札幌市内をはじめ北海道全域からのご相談を受け付けています。

まずはご自宅のカビ発生リスクを確認したい方は カビ自己診断・費用概算 をご利用ください。料金の目安は料金ページ、札幌市内のご依頼は札幌市のカビ取りをご覧ください。


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