札幌の洗濯機・洗濯槽・洗濯パンのカビ対策|冬の冷たい水と洗剤残りに注意
更新日:20 時間前
洗濯したばかりの衣類に黒いワカメのようなカスが付いている、洗濯機のふたを開けるとカビ臭い、洗濯パンの隅が黒ずんでいる。洗濯機まわりのカビは、多くのご家庭で気になりながら後回しにしがちな場所です。
洗濯機は毎日のように水を使う家電で、使った後も内部に湿気が残ります。洗剤や柔軟剤、衣類から出た皮脂や汚れも、洗濯槽の裏側や洗剤ケースに少しずつたまっていきます。見えない場所に水分と栄養がそろうため、カビが育ちやすい条件が整っているのです。
札幌の冬は、水道水が冷たく洗剤が溶け残りやすいことに加え、洗濯機を置いている脱衣所や洗面所が冷えて、洗濯機の中が乾きにくくなります。この記事では、洗濯槽、洗剤ケース、ふたのパッキン、洗濯パンと排水口まで、洗濯機まわりのカビを防ぐ手入れを、札幌の冬の事情に合わせて整理します。
この記事の結論 洗濯機は、見えない洗濯槽の裏側に水分と洗剤の残り、衣類の汚れがたまりやすく、カビが育ちやすい家電です。札幌の冬は水道水が冷たく洗剤が溶け残りやすいうえ、脱衣所が冷えて洗濯機の中が乾きにくくなるため、特に注意が必要です。
洗濯槽の裏側にカビがたまる仕組み
全自動洗濯機やドラム式洗濯機の洗濯槽は、衣類が入る内側の槽と、水をためる外側の槽の二重構造になっています。私たちが普段見ているのは内側の槽だけで、外側の槽との間のすき間は、分解しない限り見ることができません。このすき間に、洗剤の溶け残りや柔軟剤、衣類の汚れ、糸くずがたまり、水分と一緒になってカビの温床になります。
洗濯物に付く黒いカスは、このすき間ではがれ落ちたカビや汚れの塊であることが多いと考えられます。表面を拭いても内側の槽がきれいに見えるだけで、裏側の汚れは残ったままです。洗濯槽のカビ対策は、裏側に汚れをためないことと、使った後に槽の中を乾かすことが中心になります。
洗濯機のふたを閉めたままにしておくと、槽の中の湿気が逃げず、裏側まで湿った状態が長く続きます。とくに、夜に洗濯して朝まで洗濯物を入れたままにしたり、洗濯が終わってすぐにふたを閉めたりする習慣があると、カビが育つ時間が長くなります。
札幌の冬の冷たい水と洗剤の溶け残り
札幌市水道局が公表している令和6年度の白川浄水場給水栓水の水温は、5.1℃から19.9℃の範囲で、平均は11.4℃です。季節によって水温が変わり、冬場は低い側に近づきます。水温が低いと、粉末洗剤が溶けにくくなり、洗剤の成分が洗濯槽や衣類に残りやすくなります。
溶け残った洗剤は、洗濯槽の裏側や洗剤ケース、排水ホースの中にたまり、皮脂や汚れと混ざってカビの栄養になります。汚れがよく落ちないからと洗剤を多めに入れると、かえって溶け残りが増えることもあります。洗剤の量は、製品の表示と洗濯機の取扱説明書に従い、水量に合わせて守ることが大切です。
冬の冷たい水が気になる場合は、液体洗剤を使う、あらかじめ洗剤を少量の水で溶かしてから入れる、洗濯機に温水洗浄の機能があれば活用する、といった方法が考えられます。風呂の残り湯を使う場合は、洗い用にとどめ、すすぎは水道水にするのが一般的です。残り湯には皮脂や汚れが含まれているため、長時間ためておいたものは使わないほうが無難です。

図:札幌の月別 平均気温と日最低気温(平年値)。12月から3月は日最低気温が氷点下になり、外壁側の脱衣所や洗面所は冷え込みます。この時期は水道水も冷たくなり、洗濯機の中が乾きにくくなります。 出典:気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(統計期間1991〜2020年)
札幌の平年値では、12月から3月は日最低気温が氷点下となり、1月の日最低気温の平均は-6.4℃です。外壁に面した脱衣所や、暖房の届かない洗面所に洗濯機を置いている住宅では、冬の夜に室温が大きく下がり、洗濯機の内部が乾きにくくなります。ドラム式洗濯機のドアのゴムパッキンに水滴が残ったまま冷え込むと、黒カビが出やすくなります。
出典:札幌市水道局「水質検査結果」(令和6年度 白川浄水場給水栓水 水温)、気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(統計期間1991〜2020年)
毎回の洗濯でできるカビ予防
洗濯機のカビ予防は、定期的な槽洗浄よりも、毎回の使い方の積み重ねが効きます。特別な手間をかけずにできることから始めましょう。

洗濯が終わったら、洗濯物はすぐに取り出し、洗濯機の中に置きっぱなしにしません。
洗濯後はふたやドアを開けたままにし、洗剤ケースも少し引き出して乾かします。
洗剤・柔軟剤は表示の量を守り、入れすぎないようにします。
脱いだ衣類を洗濯機の中に入れてためず、通気性のあるかごに入れます。
乾燥機能がある機種は、取扱説明書に従って槽乾燥の機能を定期的に使います。
脱いだ衣類を洗濯機の中にためておく習慣は、汗や湿気を含んだ衣類が槽の中を湿らせ続けることになり、カビの原因になりやすい使い方です。洗濯かごを別に用意し、洗濯するときに入れるようにしましょう。小さなお子さんがいるご家庭では、ふたを開けたままにする際の安全にも注意してください。
ドラム式洗濯機では、ドアのゴムパッキンのひだの内側に水や糸くず、髪の毛がたまりやすく、ここに黒カビが出ることがよくあります。洗濯後に乾いた布でパッキンのひだを拭き、糸くずフィルターや乾燥フィルターも取扱説明書に従って掃除しましょう。
洗濯槽・洗剤ケース・パッキンの定期的な手入れ
毎回の予防に加え、洗濯槽の裏側にたまった汚れは、定期的な槽洗浄で落とします。市販の洗濯槽クリーナーには、塩素系と酸素系があり、洗濯機の機種によって使えるものが異なります。使う前に、洗濯機の取扱説明書とクリーナーの表示を必ず確認してください。
塩素系のクリーナーは、酸性タイプの洗浄剤やクエン酸などと混ざると有害なガスが発生する危険があります。同じ日に別の洗浄剤を続けて使わず、使用中は換気をしてください。酸素系のクリーナーを使う場合、はがれた汚れが浮いてくることがあるため、表示に従ってすくい取るなどの作業が必要になることがあります。
手入れする場所 | 目安の頻度 | ポイント |
洗濯槽(槽洗浄) | 月1回程度 | 機種に合うクリーナーを表示どおりに使う |
洗剤・柔軟剤ケース | 月1〜2回 | 取り外して水洗いし、よく乾かす |
糸くずフィルター | 洗濯のたび〜週1回 | ごみを捨て、ぬめりがあれば洗う |
ふた・ドアのパッキン | 洗濯のたびに拭く | ひだの内側の水と糸くずを取る |
洗濯パン・排水口 | 数か月に1回 | ほこりと水たまりを取り除き点検 |
洗剤・柔軟剤の投入ケースは、液体の残りが固まり、ぬめりや黒カビが出やすい部分です。取り外せる機種は外してぬるま湯で洗い、差し込み口の奥も柔らかいブラシでやさしく掃除します。洗った後は、しっかり乾かしてから戻しましょう。
洗濯パンと排水口のカビ・においの点検
洗濯機の下にある洗濯パン(防水パン)は、洗濯機から漏れた水を受けて排水口へ流すための受け皿です。しかし実際には、洗濯機の下はほこりや糸くず、髪の毛がたまりやすく、結露や小さな水漏れがあると湿った状態が続き、黒カビやぬめりが出ることがあります。
洗濯パンの排水口には、においや虫の侵入を防ぐためのトラップ(水をためて空気を遮断する部品)があります。この部分に汚れがたまると、排水の流れが悪くなり、においが上がってくる原因になります。洗濯機を動かせる場合は、数か月に一度は洗濯機の下と排水口まわりを確認しましょう。重い洗濯機を無理に動かすと、床や給水ホースを傷めることがあるため注意してください。
気になる症状 | 考えられる原因 | 確認すること |
洗濯機まわりが下水臭い | 排水トラップの水切れ・汚れ | 排水口の部品のずれと汚れ |
洗濯パンに水がたまっている | 給水・排水ホースの漏れや結露 | ホースの接続部と水滴の有無 |
洗濯パンの隅が黒い | ほこりと湿気がたまっている | 洗濯機の下の掃除と乾燥 |
脱衣所の床がぶかぶかする | 長期間の漏水の可能性 | 床の状態を業者に点検依頼 |
冬の札幌では、給水ホースを通る水が冷たく、ホースや蛇口の表面に結露が出ることがあります。結露水が洗濯パンや壁、床に落ちて湿った状態が続くと、洗濯機の裏側の壁紙や巾木にカビが出ることがあります。洗濯機と壁の間は狭く目が届きにくいため、懐中電灯で定期的にのぞいてみてください。
寒冷地では、暖房を止めて長期間家を空けると、脱衣所の室温が大きく下がり、給水ホースや洗濯機内部の水が凍ることがあります。凍結への対応は機種ごとに異なるため、冬に長く家を空ける場合は、取扱説明書に記載された水抜きの方法などを確認しておきましょう。
黒いカスやにおいが出たときの確認手順
洗濯物に黒いカスが付いたり、洗い上がりの衣類から生乾きのようなにおいがしたりしたときは、やみくもに洗剤を増やすのではなく、どこに原因があるかを順番に確かめることが近道です。洗濯機のどの部分が汚れているかによって、必要な手入れが変わるためです。
糸くずフィルターを外し、ごみやぬめりがたまっていないか確認します。
洗剤・柔軟剤ケースを取り外し、ケースと差し込み口の奥に黒い汚れがないか見ます。
ドラム式の場合はドアのパッキンのひだ、縦型の場合はふたの裏と槽のふちを確認します。
取扱説明書に従って槽洗浄を行い、浮いてくる汚れの量を見ます。
洗濯パンと排水口のまわりに水たまりや黒ずみがないか確認します。
槽洗浄をして大量の黒い汚れが浮いてくる場合は、洗濯槽の裏側に汚れがたまっていたと考えられます。1回で落としきれないこともあるため、取扱説明書の範囲で間隔をあけて繰り返し、その後は毎回の予防を続けてください。
一方、槽洗浄をしてもにおいが変わらない場合は、排水口や排水ホース、洗濯パンなど、洗濯機の外側に原因があることも考えられます。また、洗濯物を洗い終わってから干すまでの時間が長い、乾くまでに時間がかかるといった干し方の問題でも、衣類ににおいが残ることがあります。洗濯が終わったらできるだけ早く取り出して干すことも、基本として見直しておきましょう。
洗濯機を置く脱衣所・洗面所の湿気対策
洗濯機のカビ対策では、置き場所である脱衣所や洗面所の湿気にも目を向けることが大切です。脱衣所は浴室の湯気が流れ込みやすく、洗濯機からの湿気、濡れたタオルやバスマットの湿気も加わります。冬は暖房が届かず室温が低いことが多いため、湿気がこもりやすい場所です。
入浴中や入浴後は浴室のドアを閉め、浴室の換気扇で湯気を外へ出すようにすると、脱衣所への湿気の流れ込みを減らせます。濡れたバスマットやタオルを脱衣所に掛けたままにせず、乾きやすい部屋に干すことも効果的です。洗濯機の上の棚に置いた洗剤の箱や紙類が湿っていないかも、ときどき確認しましょう。
脱衣所の壁紙に黒い点が出ている、洗濯機の裏の壁や床にシミが広がっている、カビ臭さが取れないといった場合は、洗濯機からの漏水や浴室からの湿気が壁や床の内部まで回っている可能性があります。カビバスターズ北海道では、含水率測定で壁や床の湿り具合を確認し、必要に応じて付着菌検査(有料オプション)などで状況を把握したうえで、除カビの範囲と方法をご提案しています。
よくある質問
Q. 洗濯槽クリーナーは塩素系と酸素系のどちらを使えばよいですか。
A. 洗濯機の機種によって使えるクリーナーが決まっている場合があります。まず取扱説明書を確認し、使えるものを製品の表示どおりに使ってください。塩素系と酸性タイプの洗浄剤を同じ日に続けて使わないよう注意しましょう。
Q. 冬は脱衣所が寒いので、洗濯機のふたを閉めておきたいのですが。
A. 洗濯直後にふたを閉めると槽の中の湿気が逃げず、カビが育ちやすくなります。少なくとも洗濯後しばらくはふたを開けて乾かし、内部が乾いてから閉めるようにすると安心です。
Q. 洗濯物に黒いカスが付くようになりました。洗濯機を買い替えるべきですか。
A. まずは取扱説明書に従った槽洗浄を行い、様子を見てください。何度か槽洗浄をしても黒いカスが続く場合は、槽の裏側に汚れが多くたまっている可能性があります。メーカーのサポートや、分解洗浄に対応する業者に相談することも検討してください。
Q. 風呂の残り湯で洗濯しても、カビの原因になりませんか。
A. 残り湯には皮脂や汚れが含まれるため、長時間ためておいたものは使わず、使う場合も洗いの工程にとどめ、すすぎは水道水にするのが一般的です。残り湯を使った日は、洗濯後にふたを開けて槽の中をよく乾かすことを特に意識してください。
まとめ
洗濯機は、見えない洗濯槽の裏側に水分と洗剤の残り、衣類の汚れがたまりやすく、カビが育ちやすい家電です。札幌の冬は水道水が冷たく洗剤が溶け残りやすいうえ、脱衣所が冷えて洗濯機の中が乾きにくくなるため、特に注意が必要です。
洗濯後はふたと洗剤ケースを開けて乾かす、洗剤は適量を守る、月に一度を目安に取扱説明書に従って槽洗浄をする。この三つに加えて、洗濯パンや排水口、脱衣所の壁や床にも目を配ることで、洗濯機まわりのカビとにおいを抑えやすくなります。本格的な冬を迎える前に、一度洗濯機の下と裏側を確認してみてください。
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