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浸水していなくても、大雨のあとカビは出る|北海道の住宅に水が入る5つの経路

9月9日
読了時間: 10分

更新日:1 日前

浸水していなくても、大雨のあとカビは出る(カビバスターズ北海道)
この記事の結論 2026年8月25日、札幌では日降水量41.0mm、日平均相対湿度89%を記録しました。8月28日には釧路地方で線状降水帯が発生し、釧路町・厚岸町・浜中町付近では1時間に80mm以上の猛烈な雨が観測されたと報じられています。

8月下旬、道内で何が起きていたか

2026年8月25日、札幌では日降水量41.0mm、日平均相対湿度89%を記録しました。8月28日には釧路地方で線状降水帯が発生し、釧路町・厚岸町・浜中町付近では1時間に80mm以上の猛烈な雨が観測されたと報じられています。

こうした大雨のあと、多くの方が心配されるのは「床上・床下浸水したかどうか」です。しかし私たちに寄せられるご相談で多いのは、浸水していない住宅です。「浸水はしていないのに、9月に入って壁がカビ臭い」「押入れの奥だけが湿っている」——大雨から数週間遅れて症状が出てきます。

この記事は、なぜ浸水していない家でカビが出るのか、雨のあと何を、いつ確認すればいいのかを整理したものです。

8月下旬、道内で何が起きていたか|浸水していなくても、大雨のあとカビは出る(カビバスターズ北海道)

グラフのとおり、25日は降水量が突出しているだけでなく、平均湿度も89%まで上がっています。雨が止んだ後も外気が湿っているため、窓を開けても室内が乾きにくい状態が続きます。ここが「雨の日は換気しにくい」の実態です。

1. 浸水しなくても水が入る、5つの経路

大雨で住宅に入る水は、玄関から流れ込む水だけではありません。むしろ、住んでいる方から見えない経路のほうが多いのが実情です。

浸水しなくても水が入る、5つの経路|浸水していなくても、大雨のあとカビは出る(カビバスターズ北海道)

① 屋根・棟板金・防水層のすき間

強風を伴う雨では、雨水が下から吹き上げられ、通常なら水が入らない重なり部分から浸入することがあります。天井裏に入った水は、天井材が濡れて見えるまでに時間差があります。

② 外壁のひび割れ・シーリングの劣化

北海道の外壁は、凍結融解を毎年繰り返します。冬に入った水分が凍って膨張し、微細なひび割れが広がっていく現象です。夏の大雨は、そこにできた通り道を使います。

③ サッシまわりからの吹き込み

横殴りの雨では、窓を閉めていてもサッシの下枠や取り合い部分から水が入ることがあります。室内側で気づくのは、壁紙の下端が変色したときです。

④ 換気口・配管の貫通部

壁を貫通している部分は、すべて水の通り道になり得ます。特にエアコンの配管を通した穴(スリーブ)まわりは、施工から年数が経つと処理材が劣化します。

⑤ 基礎まわりに溜まった地表水

建物の周囲の地面が建物側に傾いていたり、雨どいの排水が基礎の近くに落ちていたりすると、地表水が基礎周辺に溜まります。北海道は基礎断熱の住宅が多く、床下が閉鎖的な構造だと、入った湿気が抜けにくくなります。

2. カビが「2週間遅れて」出てくる理由

大雨の当日に何も起きなかったからといって、安心はできません。カビの発生には、水分が材料に保持されてからの時間が関わります。

経過

建物の中で起きていること

住んでいる方に見えること

当日〜2日

木材・断熱材・石こうボードが水分を吸収

ほぼ見えない

3〜7日

表面は乾くが、内部の含水率は高いまま

特になし/わずかなにおい

1〜2週間

閉鎖空間でカビが定着し始める

押入れや床下でにおいが出始める

2週間〜1か月

表面に見える範囲まで進行

壁紙のシミ、黒い点、本格的なにおい

※ 進行の速さは温度・材料・通気条件によって大きく変わります。上表は時間差が生じる構造を示すための整理です。

厚生労働省や自治体が公表している浸水家屋の衛生対策資料でも、乾燥を十分に行ってから清掃・消毒を行うことが共通して示されています。順番が逆になると、水分を残したまま表面だけを処理することになります。

つまり、8月下旬に大雨があった地域では、ちょうど今(9月上旬)が症状の出始める時期にあたります。

3. 雨のあと、家のどこを見ればいいか

道具は必要ありません。次の順番で、10分ほどで確認できます。

[1]においを確認する(外から帰った直後がわかりやすい)

玄関を開けた瞬間、押入れを開けた瞬間、床下点検口を開けた瞬間。土っぽい、古本のような、酸っぱいようなにおいがしないか。においは、目視より早く出ます。

[2]天井の四隅とダウンライトのまわり

薄い輪ジミ、色ムラ、クロスの浮きがないか。一度乾いた雨ジミは、輪郭がうっすら残ります。

[3]窓の下・壁紙の下端

サッシの下、幅木の上あたり。手で触って、他の壁より冷たく感じないか。

[4]押入れ・クローゼットの奥の下側

外壁に面した収納は特に。壁に手を当てて、湿り気や冷たさを確認します。

[5]床下点検口(あれば)

開けたときのにおい、基礎コンクリートの色ムラ、断熱材のずれ・垂れ下がりを確認します。

[6]建物の外周を一周

基礎の近くに水たまりの跡がないか、雨どいの継ぎ目から水がこぼれた跡がないか。地面に泥はねの跡が壁の高い位置まで残っている場合、そこに水が当たっています。

補足:北海道の住宅で「乾きにくい」条件が重なる理由

本州と比べたとき、北海道の住宅には乾燥を難しくする条件がいくつか重なります。

  • 高気密・高断熱である:熱を逃がさない構造は、同時に湿気も逃がしにくい構造です。計画換気が正しく働いていることが前提になります。

  • 基礎断熱の住宅が多い:床下を室内と同じ環境として扱う設計が普及しています。床下が閉鎖的なぶん、一度入った水分は自然換気で抜けにくくなります。

  • 9月以降は外気が乾かない:気象庁の平年値では札幌の9月降水量は142.2mm、月平均相対湿度は71%です。降水量は年間で最も多い月にあたり、「窓を開けて乾かす」戦略が効きにくい時期に入ります。

  • 暖房を入れるまでの端境期がある:9月から10月は、暖房も冷房も使わない期間です。室内の空気が動かず、温度も湿度も外気にゆだねられます。

つまり、大雨の直後だけでなく、そのあと1〜2か月の乾きにくさまで含めて考える必要がある、というのが北海道の事情です。

4. 自分で対処できることと、相談すべきライン

雨のあと、ご自身でできる対策は乾燥を優先することです。

  • 晴れて外気の湿度が下がった日に、対角線上の窓を2か所開けて風の通り道をつくる

  • 押入れ・クローゼットの扉を開け、中身を一時的に出して床から浮かせる

  • サーキュレーターを壁に向けて当てる(人ではなく壁へ)

  • 除湿機を使う場合は、閉め切った小さい空間で使うほうが効率が良い

一方、次の場合は乾燥だけでは追いつかない可能性があります。

状況

判断

天井や壁のシミが乾いた後も残っている

浸入経路が残っている可能性。建物側の確認を

床下に水が溜まっている/土が湿ったまま

排水と乾燥の作業が必要

断熱材が濡れた、垂れ下がっている

断熱材は乾きにくく、内部で進行しやすい

部屋全体がカビ臭い

発生源が見えない場所にある可能性

雨のたびに同じ場所が湿る

経路が特定できている状態。補修が先

5. 賃貸・店舗の場合の進め方

賃貸住宅の場合:雨漏りは建物側の不具合にあたることが多く、まず管理会社・オーナーへ連絡することが先になります。国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、建物の不具合に起因する損耗と入居者の管理不足による損耗は分けて考えられます。気づいた日付・状況の写真を残しておくことが、後のやり取りで役立ちます。

店舗・施設の場合:営業を止めずに対応したいというご要望が多い部分です。範囲と作業時間の見通しを最初に整理しておくと、営業計画が立てやすくなります。厨房や客席がある場合、使用できる薬剤や作業後の扱いに配慮が必要です。

大雨のあとにしておきたい乾燥の工夫

雨水が入り込んだ可能性がある場所は、早めに乾かすことが大切です。

・濡れた物や湿った物は、部屋から出して乾かす

・押入れやクローゼットの扉を開け、扇風機やサーキュレーターで風を当てる

・除湿機を使い、部屋の湿度を下げる

・晴れた日は、窓を開けて換気する

床下や壁の中など、ご自身で確認できない場所は、無理に開けずに専門業者に相談しましょう。


記録を残しておくことの大切さ

雨水が入り込んだ跡や、シミ、カビを見つけたら、日付がわかる形で写真を撮っておきましょう。

記録があると、雨漏りの修理を依頼する時や、管理会社に相談する時に、状況を伝えやすくなります。

火災保険などの補償の対象になるかどうかは、契約の内容によって違います。保険会社や代理店に確認しましょう。


6. よくあるご質問

Q. 大雨から1週間経っていますが、今からでも間に合いますか?

A. 早いほど選択肢は多くなりますが、1週間であれば乾燥で対応できる範囲が残っていることも多いです。まずは前述のチェックをおすすめします。

Q. 消毒用アルコールを撒いておけば大丈夫ですか?

A. 表面の処理としては意味がありますが、内部が濡れたままだと再発します。乾燥が先、処理が後という順番が基本です。

Q. 費用の目安を教えてください。

A. 浸入経路の有無、範囲、床下の状態によって内容が変わるため、金額を一律にお伝えすることはできません。現地確認のうえでお見積りをお出ししています。

Q. 雨漏りかどうか、素人でも見分けられますか?

A. 天井や壁のシミの輪郭がうっすら残っているか、同じ場所が雨のたびに湿るかどうかは、住んでいる方だからこそ気づける情報です。ただし、屋根裏・壁の中・床下は目視できないため、そこから先は現地での確認が必要になります。「気づいたこと」を記録しておいていただくだけでも、原因の絞り込みは大きく進みます。

Q. 雨のあと、部屋がカビ臭くなりました。どうすればよいですか。

A. においのする場所を探し、濡れやシミがないか確認しましょう。換気や除湿をしてもにおいが続く場合は、見えない場所に水が入っている可能性があるため、調査をご相談ください。

Q. 雨漏りの修理とカビの除去は、どちらを先にすればよいですか。

A. 一般的には、まず雨漏りの修理で水の入り口を止めることが大切です。原因が残ったままカビを取り除いても、再び出てくることがあります。

Q. カビが出ていなければ、何もしなくて大丈夫ですか。

A. カビは雨のあと時間がたってから出てくることがあります。しばらくの間は、においやシミの変化を定期的に確認しましょう。

Q. 賃貸住宅で雨水が入った場合はどうすればよいですか。

A. まず管理会社や大家さんに連絡し、写真で状況を伝えましょう。

「浸水はしていないから大丈夫」と決める前に

大雨のあとに出るカビは、雨の量そのものよりも、入った水がどこに残っているかで決まります。そして残った場所は、多くの場合、住んでいる方からは見えません。

カビバスターズ北海道では、においや目視で気になる箇所の確認から対応しています。MIST工法®は素材を傷めにくい処理方法で、木材や断熱材のある空間にも用いています。

8月下旬の大雨のあと、少しでも気になる箇所がある方は、症状が広がる前の今の段階でご相談ください。写真とお住まいの状況を伺うだけでも、優先順位の整理はできます。北海道全域に対応しています。


あわせて読みたい


出典

  • 気象庁「過去の気象データ検索」札幌(2026年8月24日〜31日の日別値)

  • 日本気象協会 tenki.jp「北海道で猛烈な雨 記録的短時間大雨相次ぐ」(2026年8月28日)

  • 厚生労働省・各自治体「浸水した家屋の感染症対策/消毒方法」(乾燥を行ってから清掃・消毒を行う旨の記載)

  • 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」

  • 気象庁「過去の気象データ検索(平年値)」札幌

カビバスターズ北海道(MPソリューション株式会社)

所在地:〒064-0807 北海道札幌市中央区南7条西1丁目6-2

受付時間:平日9:00〜18:00(土日祝休み)

対応エリア:札幌市(中央区・北区・東区・白石区・豊平区・南区・西区・厚別区・手稲区・清田区)をはじめ、石狩・小樽・千歳・苫小牧・旭川・函館など北海道全域。地域ごとの対応は対応エリアをご覧ください。

料金の目安は料金ページ、札幌市内のご依頼は札幌市のカビ取りをご覧ください。

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