札幌のベッド・マットレス・すのこのカビ対策|寝室の湿気と冷たい床面に注意
更新日:1 日前
マットレスを持ち上げたら裏側に黒い点が広がっていた、すのこベッドの板が黒ずんでいた、収納付きベッドの引き出しを開けるとカビ臭い。寝室のベッドまわりのカビは、ふだん目にしない場所で進むため、気づいたときには広い範囲に及んでいることが少なくありません。
人は寝ている間にも汗や呼吸で水分を出しており、その湿気は体の下にあるマットレスに吸い込まれていきます。マットレスの下が床や板でふさがれていると、湿気の逃げ場がなくなり、裏面や床板に水分がたまります。札幌の冬は寝室の床面が冷えやすく、この湿気が結露に変わりやすい点にも注意が必要です。
この記事では、布団ではなくベッド・マットレス・すのこに焦点を当て、寝室の湿気と床面温度の関係、ベッドの種類ごとの注意点、日頃の手入れ、カビが出たときの対処までを整理します。
この記事の結論 ベッドやマットレスのカビは、寝ている間の湿気がマットレスの下にたまり、乾かないまま続くことで起こります。札幌の冬は寝室の床面や外壁側の壁が冷えやすく、湿気が結露に変わりやすい環境です。夏は空気そのものが湿っているため、季節を問わず注意が必要です。
マットレスの裏側にカビが出る仕組み
寝ている間に体から出た水分は、シーツや敷きパッドを通ってマットレスの内部へ入り、最終的には下面へ移動していきます。マットレスの上面は起きた後に空気にふれて乾きますが、下面は床やベッドの床板に接しているため、湿気がこもりやすく乾きにくい部分です。
マットレスの内部や表面の生地には、皮脂やふけ、ほこりなども少しずつたまり、カビの栄養になります。水分と栄養がそろい、しかも暗く空気が動かない。この条件が続くと、マットレスの下面や、それを受けている床板・すのこにカビが出てきます。
特に、体が乗る部分の真下、つまり腰や背中の位置にあたる部分に集中して黒い点が出ることが多いのは、湿気が最も多く供給される場所だからです。反対に、足元や端の部分は比較的きれいなまま、という出方が典型的です。
札幌の冬の寝室で床面が冷える理由
札幌の住宅では、リビングは暖房がよく効いていても、寝室は暖房を弱めたり、夜は止めたりしているご家庭が多いと思います。暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまるため、寝室の床面は室温よりも低くなりがちです。1階の寝室や、床下が冷えやすい住宅、外壁に面した寝室では、この傾向がさらに強くなります。
空気中の水蒸気が水滴に変わり始める温度を露点温度といいます。室温18℃の寝室の露点温度は、湿度50%で約7℃、湿度60%で約10℃と計算されます。寝ている人の体の下から出た湿気がマットレスを通り抜け、冷えた床面やベッドの床板、外壁側の壁にふれると、その表面温度が露点に近いほど結露が起こりやすくなります。
屋外の湿度は、気象庁の平年値で見ると札幌では7月と8月が75%と最も高く、冬も60%台後半で推移します。夏は空気そのものが湿っているためマットレスが乾きにくく、冬は床や壁の冷えによって結露が起こりやすい。季節によって原因は違っても、ベッドまわりは一年を通して湿気がたまりやすい場所だといえます。

図:札幌の月別平均湿度(平年値)。屋外の平均湿度は7〜8月が最も高く、冬も60%台後半で推移します。ただし冬の室内は、暖房で室温が上がり相対湿度は下がる一方、冷えた床や壁の近くでは湿度が高くなります。 出典:気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(統計期間1991〜2020年)平均湿度
出典:気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(統計期間1991〜2020年)、露点温度は計算値(Magnus式による近似)
ベッドの種類ごとのカビの出やすさ
ベッドの構造によって、マットレスの下の空気の通りやすさは大きく変わります。お使いのベッドがどのタイプかを確認し、弱点に合わせた対策をとりましょう。
ベッド・寝具の種類 | カビが出やすい場所 | 注意したい点 |
マットレスの床への直置き | マットレス下面と床 | 空気が通らず最も湿気がこもりやすい |
板張りの床板のベッド | 床板の上面とマットレス下面 | 板で下からの通気がふさがれる |
すのこベッド | すのこの板の上面・継ぎ目 | すき間が狭いと効果が弱まる |
収納付きベッド | 引き出しの中・床板の裏 | 下が箱状で湿気が逃げにくい |
脚付きマットレス | マットレス下面・脚まわり | 床の掃除がしにくくほこりがたまる |
マットレスを床に直接置く使い方は、手軽で部屋を広く使えますが、下面が床に密着するため、湿気が最もこもりやすい使い方です。直置きする場合は、すのこマットや除湿シートを敷く、こまめに立て掛けて床とマットレスの両方を乾かす、といった対策が欠かせません。
すのこベッドは通気性がよいとされますが、板と板のすき間が狭い、上に敷いたマットが厚い、ベッドの下に物をぎっしり置いている、といった状態では空気が動きにくくなります。すのこの上にマットレスを置いても、板の当たっている部分にだけ黒い筋状のカビが出ることもあります。
収納付きベッドは、ベッドの下が引き出しや箱になっているため、床板の下に空気が流れません。マットレスから下りてきた湿気は床板で止まり、床板の裏や引き出しの中へ移っていきます。引き出しに衣類や布団をしまっている場合は、それらにもカビやにおいが移ることがあるため、特に注意が必要です。
ベッドの置き場所と寝室の湿気対策
ベッドの置き場所も、カビの出やすさに大きく関わります。部屋を広く使うためにベッドを壁にぴったり付けて置くことが多いと思いますが、外壁側の壁は冬に冷えやすく、ベッドと壁のすき間で結露が起こることがあります。壁側のマットレスの側面や、壁紙の下の方に黒い点が出ていたら、この結露を疑ってみてください。

ベッドはできるだけ外壁側の壁から数センチ以上離し、窓の真下も避けられると安心です。窓の下は、ガラスで冷やされた空気が下りてくる場所で、冬は特に冷えます。間取りの関係で外壁側に置かざるを得ない場合は、壁との間にすき間をつくり、ときどきベッドを動かして壁と床を確認しましょう。
寝室の換気も大切です。起きたらカーテンを開け、窓の結露を拭き、24時間換気の給気口を閉じずに使いましょう。冬は寒さのために寝室のドアを閉め切りがちですが、日中は開けて家全体の空気と入れ替えるだけでも、寝室の湿気はこもりにくくなります。寝室に温湿度計を置き、朝の湿度がどのくらいかを見ておくと、対策の効果もわかりやすくなります。
寝室で見直したいポイント
ベッドが外壁側の壁や窓の真下にぴったり付いていないか
ベッドの下に物を詰め込み、空気の通り道をふさいでいないか
寝室の24時間換気の給気口を閉じていないか
朝、寝室の窓やサッシに結露が出ていないか
寝室で洗濯物を干していないか、加湿しすぎていないか
マットレスとすのこの日頃の手入れ
マットレスの裏側を乾かすには、定期的にマットレスを立て掛けたり、持ち上げて下に風を通したりすることが効果的です。重いマットレスを毎日動かすのは大変なので、無理のない頻度で続けることが大切です。持ち上げる際は、腰を痛めないよう二人で行うなど、安全に気をつけてください。
手入れの内容 | 目安の頻度 | ポイント |
掛け布団をめくって上面を乾かす | 毎朝 | 起きてすぐベッドを整えない |
マットレスを立て掛けて下面を乾かす | 週1回〜月2回程度 | 床板やすのこもあわせて乾かす |
マットレスの向き・裏表を変える | 数か月に1回 | 製品の取扱説明に従う |
ベッド下の掃除 | 月1回程度 | ほこりを取って空気の通り道を確保 |
除湿シートの乾燥 | 表示に従う | センサーの色が変わったら干す |
起きてすぐに掛け布団をきれいにかけ直すと、寝ている間にこもった湿気がマットレスの上面に閉じ込められます。起きたら掛け布団をめくっておき、身支度が終わってから整えると、上面が乾きやすくなります。
マットレスの向きや裏表を定期的に変えるローテーションは、同じ場所に湿気と荷重が集中するのを防ぐ効果もあります。裏表を返せるかどうかは製品によって異なるため、取扱説明書やメーカーの案内を確認してください。除湿シートを使う場合は、製品の表示に従って定期的に干し、湿ったまま敷きっぱなしにしないようにしましょう。
季節ごとのベッドまわりの点検
ベッドまわりのカビは、季節によって原因が変わります。夏は空気の湿気、冬は床や壁の冷えによる結露が中心になるため、同じ手入れを一年中続けるより、季節に合わせて重点を変えると効率よく対策できます。
時期 | 起こりやすいこと | 重点的にやること |
10〜11月 | 暖房開始前、朝晩の冷え込み | マットレス裏と床板を点検し、配置を見直す |
12〜2月 | 床面・外壁側の冷えと結露 | 壁から離す、窓の結露拭き、給気口の確認 |
3〜5月 | 暖房を弱め、寝室が冷えたまま | 晴れた日に立て掛けて乾かす |
6〜9月 | 屋外の湿度が高く乾きにくい | 除湿・換気、寝汗の多い時期の敷きパッド洗濯 |
特に秋は、夏の間にマットレスが吸い込んだ湿気が残ったまま、冷え込みの季節に入る時期です。暖房を本格的に使い始める前に、マットレスを持ち上げて裏面と床板を確認し、湿っていれば晴れた日にしっかり乾かしておきましょう。敷きパッドやベッドパッドは寝汗を受け止める役割があるため、洗濯表示に従ってこまめに洗うと、マットレス本体に湿気と汚れが届きにくくなります。
マットレスを買い替える際は、ベッドフレームとの組み合わせで通気性を確保できるかも確認しておくと安心です。寝室の広さや置き場所、立て掛けやすさも含めて、手入れを続けやすいものを選ぶことが、長く清潔に使うことにつながります。
カビが出てしまったマットレス・ベッドの対処
マットレスの表面に少しカビが出た程度であれば、晴れた日に風通しのよい場所へ運び、マスクと手袋を着けて表面のカビを乾いた布やブラシで払い落とし、よく乾かします。室内で払うと胞子が寝室に広がるおそれがあるため、できるだけ屋外かベランダで行いましょう。消毒用エタノールなどを使う場合は、生地に使えるかを製品の表示で確認し、目立たない場所で試してから使ってください。
ウレタンやスプリングのマットレスは内部まで湿気が入り込んでいることがあり、表面を拭いても内部のカビやにおいは取り除けないことが多いです。黒い点が広い範囲に広がっている、内部までしみ込んでいる、においが取れないといった場合は、買い替えを検討したほうがよいこともあります。気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。
ベッドの床板やすのこ、寝室の床や壁にまでカビが出ている場合は、マットレスを替えるだけでは同じことが繰り返される可能性があります。床のフローリングの黒ずみ、壁紙の裏の変色、床下や壁内の湿気など、寝室の環境そのものに原因がないかを確認することが大切です。カビバスターズ北海道では、含水率測定で床や壁の湿り具合を調べ、必要に応じて付着菌検査(有料オプション)やファイバースコープで見えない部分を確認したうえで、原因と対処方法をご提案しています。MIST工法®は、素材を削ったり強くこすったりせず、素材に合わせて調整した専用剤でカビを分解・除去し、仕上げに除菌を行う方法です。
よくある質問
Q. すのこベッドにすればカビは生えませんか。
A. すのこベッドは床板がふさがったベッドより通気性がよい傾向がありますが、ベッドの下に物を詰め込んでいたり、壁に密着して置いていたりすると空気が動きにくくなります。すのこの場合も、定期的にマットレスを立て掛けて乾かすことが大切です。
Q. 冬は寝室の暖房を止めて寝ています。カビの原因になりますか。
A. 暖房を止めること自体が悪いわけではありませんが、床や壁が冷えると結露が起こりやすくなります。ベッドを外壁から離す、換気の給気口を閉じない、朝に窓の結露を拭いてカーテンを開けるといった対策を組み合わせてください。
Q. 収納付きベッドの引き出しにカビ臭さがあります。どうすればよいですか。
A. 引き出しの中身をすべて出し、引き出しと床板の裏を確認してください。カビがあれば拭き取り、よく乾かします。中にしまっていた衣類や布団は、洗濯表示に従って洗うか干し、引き出しには詰め込みすぎないようにしましょう。晴れた日に引き出しを開けて風を通すことも効果的です。
Q. マットレスの下に除湿シートを敷けば十分ですか。
A. 除湿シートは湿気を吸う補助として役立ちますが、吸った湿気を干して乾かさないと効果が落ちます。シートに頼りきりにせず、マットレスの立て掛けやベッドの置き場所の見直しと組み合わせて使ってください。
まとめ
ベッドやマットレスのカビは、寝ている間の湿気がマットレスの下にたまり、乾かないまま続くことで起こります。札幌の冬は寝室の床面や外壁側の壁が冷えやすく、湿気が結露に変わりやすい環境です。夏は空気そのものが湿っているため、季節を問わず注意が必要です。
マットレスの直置きを避けて下に空気を通す、ベッドを外壁や窓の真下から離す、定期的にマットレスを立て掛けて裏面と床板を乾かす。この三つを基本に、寝室の換気と結露の拭き取りを習慣にしましょう。暖房を使い始める前の今の時期に、一度マットレスを持ち上げて、裏面と床板の状態を確認しておくことをおすすめします。
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