年末大掃除の前にカビ点検|札幌の11〜12月に住まいで確認したい場所と順番
更新日:22 時間前
年末の大掃除は、普段は動かさない家具の裏や、収納の奥、窓まわりまで目を向ける良い機会です。札幌では、11月から12月にかけて暖房が本格化し、窓や外壁側の壁に結露が出始めます。この時期に住まいを点検すると、秋までの湿気で育ったカビや、冬の結露で出始めたカビを見つけやすくなります。
ただし、カビを見つけたときに、いきなり雑巾で拭いたり、ブラシでこすったりすると、胞子を周囲に広げてしまうことがあります。大掃除の前に「どこにカビがあるか」を確認し、掃除の順番と方法を決めてから取りかかると、住まいをきれいに保ちやすくなります。
この記事では、札幌の11〜12月の気候をふまえ、大掃除の前にやっておきたいカビ点検の場所、掃除の順番、やってはいけないこと、11月と12月に分けた進め方、業者に相談する目安を紹介します。
この記事の結論 年末の大掃除は、住まいのカビを見つける良い機会です。札幌の11〜12月は、暖房と結露が本格化し、秋までの湿気の影響も表れやすい時期です。いきなり拭いたりこすったりするのではなく、まず点検して場所と範囲を記録し、自分でできる場所と相談する場所を仕分けてから掃除を始めましょう。
なぜ大掃除の前にカビ点検をするのか
大掃除というと、年末の限られた時間で一気に片付けるイメージがあります。しかし、カビについては、掃除を始める前に点検の時間をとることをおすすめします。理由は三つあります。
一つ目は、胞子を広げないためです。カビがある場所を知らずに、上の棚から下の床へと勢いよく掃除すると、カビの胞子が舞い上がり、ほかの場所に付くことがあります。先に場所を把握しておけば、カビのある場所は最後に、道具を分けて掃除するなどの工夫ができます。
二つ目は、自分で対処できるかどうかを判断するためです。表面の小さなカビなら家庭で対処できることもありますが、広い範囲に広がっている場合や、壁紙の裏、押入れの奥の壁まで入り込んでいる場合は、掃除だけでは取り切れません。点検で範囲を確認しておけば、無理をせず相談する判断がしやすくなります。
三つ目は、原因を見つけるためです。カビが出ている場所には、結露、換気不足、小さな水漏れなど、必ず水分の原因があります。点検の段階で原因に気づけば、掃除の後に同じ場所でカビが戻るのを防ぐ手立てを考えられます。

札幌の11〜12月に住まいで起きていること
気象庁の平年値によると、札幌の月平均気温は10月の12.1℃から11月は5.2℃、12月は-0.9℃まで下がります。日最低気温の月平均は12月に-4.0℃と氷点下になり、1月には-6.4℃まで下がります。この時期は、外気の冷え込みとともに住まいの環境が大きく変わります。

図:札幌の秋冬の気温(平年値)。札幌では11月から12月にかけて気温が大きく下がり、12月には日最低気温の平年値が氷点下になります。外気が冷えるほど窓や外壁側の壁が冷え、結露が増えやすくなります。 出典:気象庁「過去の気象データ」札幌 平年値(1991〜2020年)
出典:気象庁「過去の気象データ」札幌 平年値(1991〜2020年)
外気が冷えると、窓ガラスやサッシ、外壁に面した壁、北側の部屋の壁が冷たくなります。室内で暖房をつけ、料理や入浴、室内干しで湿気が増えると、冷たい面で結露が起きます。とくに、家具や収納で覆われて暖かい空気が届かない壁の裏側は、気づかないうちに湿った状態が続きがちです。
また、秋の間に閉め切っていた部屋や、夏物をしまった収納の中では、夏から秋の湿気がこもっていることがあります。大掃除の時期は、こうした「秋までの湿気」と「冬の結露」の両方の影響を確認できるタイミングです。
札幌の住まいでは、24時間換気の給気口から入る冷気を嫌って給気口を閉じたり、北側の使っていない部屋の暖房を切ったりすることもよくあります。こうした冬の習慣が始まる前後で、部屋ごとの湿気の状態は変わります。大掃除の前の点検は、冬の暮らし方を見直すきっかけにもなります。
点検したい場所と見るポイント
点検は、懐中電灯とスマートフォンのカメラを用意して、部屋ごとに順番に見て回ります。カビを見つけたら、場所と範囲がわかるように写真を撮り、メモしておきましょう。
場所 | 見るポイント | カビ以外に確認したいこと |
窓・サッシ | ゴムパッキンの黒い点、窓枠の下部 | 結露の量、レールの水たまり |
カーテン | 裾の黒い点、窓側の面の変色 | 窓に密着していないか |
家具の裏の壁 | 外壁側の壁紙の斑点、しみ | 家具と壁のすき間の有無 |
押入れ・クローゼット | 奥の壁、床板、収納ケースの裏 | カビ臭、湿った感じ |
浴室・洗面所 | 天井、ドアのパッキン、洗面台の下 | 換気扇の汚れと運転状況 |
キッチン | シンク下、冷蔵庫の裏や下 | 配管まわりの水漏れの跡 |
玄関・靴箱 | 靴箱の奥、玄関の隅 | 濡れた靴や傘の置きっぱなし |
点検のときは、においにも注意しましょう。目に見えるカビがなくても、押入れや靴箱の扉を開けたときにカビ臭がする場合は、奥の壁や床、しまってある物にカビが出ている可能性があります。においのする場所は、物を出して奥まで確認してください。
給気口や換気扇、エアコンの吹き出し口も点検の対象です。冬に寒いからと給気口を閉じていると、室内の湿気が逃げにくくなります。フィルターにほこりが詰まっていないか、給気口が開いているかも合わせて確認しましょう。
点検に用意しておくと便利な道具
懐中電灯:押入れの奥や家具の裏、シンク下を照らす
スマートフォンのカメラ:場所と範囲を記録し、あとで比べる
温湿度計:部屋ごとの温度と湿度を確かめる
マスクと使い捨て手袋:カビのある場所の近くで作業するとき
メモ用紙または点検表:部屋ごとに気づいたことを書き出す
温湿度計は、部屋の中央と窓際、押入れの中など、いくつかの場所に置いて比べると、湿気のたまりやすい場所がわかります。朝と夜で数値がどう変わるかも見ておくと、結露が起きやすい時間帯の見当がつきます。点検表には、場所、カビの有無、におい、結露の有無、写真の番号を書いておくと、12月の掃除や相談のときに役立ちます。
カビを広げない掃除の順番
点検が終わったら、掃除の計画を立てます。基本は「上から下へ」「きれいな場所から汚れた場所へ」「カビのある場所は最後に」です。ほこりや胞子は上から下に落ちるため、天井や照明、高い棚から始め、最後に床を仕上げます。
窓を開けるか換気扇を回し、空気の流れをつくる
天井、照明、高い棚、エアコンの外側のほこりを取る
カーテンを外し、洗濯表示に従って洗う
カビのない壁や家具を拭く
カビのある場所を、専用の道具を使って処理する
窓、サッシ、窓台を拭き、結露の水気を取る
床を掃除し、最後に換気して水気を残さない
掃除機を使う場合は、排気でほこりや胞子を巻き上げないよう、カビのある場所に直接掃除機をかけるのは避けます。カビを拭き取った雑巾やペーパーは、ほかの場所に使わずにそのまま処分すると、胞子を広げにくくなります。作業の際は、マスクと手袋を着けておくと安心です。
掃除の後は、水拭きした場所をよく乾かすことが大切です。札幌の冬は窓を長く開けると室温が下がるため、短時間の換気を数回に分ける、換気扇を回す、除湿機を使うなどして、水気が残らないようにしましょう。
自分でやってよいこと、控えたいこと
表面に出た小さなカビは、家庭で対処できることがあります。一方で、やり方を誤ると、素材を傷めたり、カビを広げたりすることがあります。大掃除の前に、自分でやってよいことと控えたいことを整理しておきましょう。
場面 | 自分でやってよいこと | 控えたいこと |
窓・パッキン | 表面のカビを製品表示に従って処理 | 硬いブラシで強くこする |
浴室 | 換気しながら浴室用製品で掃除 | 塩素系と酸性の製品を混ぜる・続けて使う |
壁紙 | 表面の軽いほこりを乾いた布で取る | 広い範囲を水拭きして湿らせる |
木部・家具 | 乾いた布で軽く拭き、よく乾かす | 漂白剤を使い変色させる |
押入れの奥の壁 | 物を出して状態を確認し記録する | カビを隠すように上から物を戻す |
市販のカビ取り剤を使う場合は、必ず製品の表示に従ってください。塩素系の製品と酸性の製品を混ぜたり、続けて使ったりすると、有毒なガスが発生するおそれがあります。狭い場所で使うときは十分に換気し、目や皮膚を守るための保護具を着けましょう。
壁紙のカビを水拭きや薬剤で落とそうとすると、壁紙の裏まで水分が入り、かえってカビが広がることがあります。壁紙の裏や石膏ボードまでカビが入り込んでいる場合は、表面をきれいにしても時間がたつと再び出てきやすくなります。同じ場所に繰り返し出る場合は、無理をせず相談することをおすすめします。
11月と12月に分けて進めるスケジュール
年末に大掃除とカビ点検をまとめて行うと、時間が足りず、乾燥も不十分になりがちです。11月のうちに点検と準備を済ませ、12月に掃除を仕上げるように分けると、無理なく進められます。
時期 | やること | ポイント |
11月前半 | 家じゅうのカビ点検と写真記録 | においのする収納は中身を出して確認 |
11月後半 | カーテンの洗濯、給気口・フィルターの掃除 | 晴れて乾いた日を選んで乾燥させる |
12月前半 | 範囲の広いカビの相談、家具の配置の見直し | 年末は予約が混みやすいので早めに |
12月後半 | 上から下への大掃除、窓まわりの仕上げ | 掃除後は換気と除湿で水気を残さない |
カーテンの洗濯や収納の中身の入れ替えは、気温が下がりきる前の11月のうちに済ませておくと、乾燥させやすくなります。12月に入ると雪が降り、洗濯物が外に干しにくくなるためです。室内で乾かす場合は、除湿機や換気を組み合わせて、室内の湿度を上げすぎないようにしましょう。
点検で広い範囲のカビが見つかった場合は、年末に慌てないよう、12月前半までに相談しておくと安心です。当社では、含水率測定で壁や床の中の湿り具合を確認し、必要に応じて付着菌検査(有料オプション)などで状態を調べたうえで、対処の方法をご提案しています。
業者に相談したい目安
次のような場合は、大掃除で無理に対処しようとせず、専門業者に相談することをおすすめします。
壁紙や天井のカビが、手のひらより大きな範囲に広がっている
掃除しても同じ場所に何度もカビが出る
押入れや家具の裏の壁全体にカビが広がっている
壁紙が浮いている、壁がしっとりしている
床下や天井裏からカビ臭がする
木部や畳にカビが出ていて、素材を傷めたくない
相談の際は、点検のときに撮った写真とメモがあると、状況を伝えやすくなります。いつ頃から気になり始めたか、結露や水漏れの心当たりがあるか、どの部屋でどのくらいの範囲かを整理しておきましょう。賃貸住宅の場合は、まず管理会社や大家さんに報告し、対応の進め方を確認してください。
当社が用いるMIST工法®は、素材を削ったり強くこすったりせず、素材に合わせて調整した専用剤でカビを分解・除去し、仕上げに除菌を行う方法です。掃除では取り切れない範囲のカビや、素材を傷めたくない場所で検討いただけます。体調で気になる症状がある場合は、医療機関に相談してください。
よくある質問
Q. カビ取り剤で掃除したら、窓のパッキンの黒い点が消えません。
A. ゴムパッキンの内部までカビが入り込んでいると、表面の掃除では落ちにくいことがあります。強くこするとパッキンを傷めるため、製品表示の範囲で対処し、落ちない場合はパッキンの交換も含めて検討してください。
Q. 大掃除の後、しばらくすると窓の結露が増えた気がします。
A. 水拭きした場所の水分や、室内で干した洗濯物の湿気が室内の湿度を上げている可能性があります。掃除の後は換気や除湿で水気を飛ばし、湿度計で室内の湿度を確認してみてください。
Q. 押入れの奥の壁にカビがありました。物を戻しても大丈夫ですか。
A. カビが残ったまま物を戻すと、しまった物にもカビが移ることがあります。まず範囲と原因を確認し、壁との間にすき間をつくる、すのこを敷くなど空気の通り道を確保してから戻しましょう。広い範囲の場合は相談をおすすめします。
Q. エアコンの中もカビ点検したほうがよいですか。
A. 冬に暖房で使う前に、吹き出し口やフィルターの汚れ、運転したときのにおいを確認しておくと安心です。フィルターは取扱説明書に従って掃除し、内部の汚れが気になる場合は分解洗浄を専門業者に相談してください。
まとめ
年末の大掃除は、住まいのカビを見つける良い機会です。札幌の11〜12月は、暖房と結露が本格化し、秋までの湿気の影響も表れやすい時期です。いきなり拭いたりこすったりするのではなく、まず点検して場所と範囲を記録し、自分でできる場所と相談する場所を仕分けてから掃除を始めましょう。
掃除は上から下へ、カビのある場所は最後に、掃除の後は換気と除湿で水気を残さないことが基本です。11月のうちに点検と準備を済ませ、12月に仕上げるように分けると、無理なく進められます。繰り返し出るカビや広い範囲のカビは、早めに相談して原因から見直すことをおすすめします。
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