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賃貸の入居時カビチェック|札幌で入居前の写真と管理会社への報告で備える

10月20日
読了時間: 12分

更新日:1 日前

転勤や進学、住み替えで札幌の賃貸物件に入居したとき、荷物を運び込む前の数十分をどう使うかで、その後の暮らしやすさが変わります。特にカビは、前の入居者の時代からあったものなのか、入居後に自分の暮らし方で出たものなのかが後から区別しにくく、退去時の話し合いがこじれる原因にもなりがちです。

札幌は冬の結露が多く、秋に入居するとすぐに暖房シーズンが始まります。入居時には目立たなかったカビの跡が、最初の冬に結露で再び浮き出てくることもあります。だからこそ、入居した日に状態を確かめて記録し、気になる点は早めに管理会社へ伝えておくことが大切です。

この記事では、賃貸住宅に入居するときに行いたいカビのチェック方法、写真の撮り方、管理会社への報告のしかた、入居後最初の冬に向けた準備を、札幌の住宅事情に合わせて整理します。退去時の費用負担の細かな判断ではなく、入居時点でできる備えに絞って解説します。

この記事の結論 賃貸住宅の入居時にカビをチェックして記録しておくことは、退去時のトラブルを防ぐだけでなく、自分の健康的な暮らしを守ることにもつながります。荷物を運び込む前に、窓まわり、外壁側の壁、押入れ・クローゼット、水回りを順番に確認し、気になる点は写真とメモで残しましょう。

なぜ入居時のカビチェックが大切なのか

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、賃貸住宅の退去時に借主が負担すべきものと、貸主が負担すべきものの考え方が示されています。この中で、入居時と退去時に部屋の状態を確認し、記録しておくことが、トラブルを防ぐうえで重要だとされています。

カビについて、同ガイドラインでは、建物の構造上の問題で発生する結露は貸主側の負担とされることが多い一方、借主が結露を放置したことで拡大したカビやシミは、借主の手入れ不足として借主の負担になり得るという考え方が示されています。つまり、入居時点でどんな状態だったか、発生に気づいたときに連絡したかどうかが、後の判断材料になります。

出典:国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(2011年8月)

また、2020年4月に施行された改正民法では、借主は通常の使用による損耗や経年変化については原状回復の義務を負わないことが条文で明確にされました。とはいえ、どこまでが通常の損耗にあたるかは個別の事情で判断されます。入居時の記録は、その判断をするための客観的な材料になります。具体的な費用負担や契約内容の解釈で迷う場合は、契約書の条項を確認のうえ、消費生活センターや弁護士などの専門家に相談してください。

原状回復をめぐる相談は毎年多い

独立行政法人国民生活センターには、賃貸住宅の原状回復に関する相談が毎年多く寄せられています。直近3年度の相談件数を見ると、いずれの年度も1万3千件を超え、2025年度は1万5千件に近い水準になっています。

賃貸住宅の原状回復に関する相談件数

図:賃貸住宅の原状回復に関する相談件数。全国の消費生活センター等に寄せられた相談の件数です。毎年1万3千件を超える相談があり、入居時からの記録が重要です。 出典:独立行政法人国民生活センター「賃貸住宅の原状回復トラブル」相談件数(2026年5月31日現在)

出典:独立行政法人国民生活センター「賃貸住宅の原状回復トラブル」相談件数(2026年5月31日現在の登録分)

相談の中には、壁紙や床の汚れ・傷とあわせて、カビやシミをめぐる内容も含まれます。国民生活センターも、入居時にできるだけ貸主側と一緒に、写真を撮ったりメモを取ったりしながら部屋の状況を確認するよう呼びかけています。入居時の確認は、自分を守るためだけでなく、貸主側との認識をそろえておくための手段でもあります。

出典:独立行政法人国民生活センター「賃貸住宅の原状回復トラブルにご注意!」(2026年2月17日公表)

入居日のカビチェックの進め方

カビのチェックは、荷物を運び込む前、家具を置く前に行うのが理想です。家具を置いてしまうと、壁の下側や床の隅が見えなくなります。まずは全体の流れを押さえておきましょう。

入居日のカビチェック3ステップ
  1. 明るい時間帯に、照明とスマートフォンのライトを用意する

  2. 玄関から奥の部屋へ、順番を決めて一部屋ずつ見ていく

  3. 気になる箇所は、部屋全体→場所→近接の順に撮影する

  4. しみや壁紙の浮きに加え、においなど目に見えない変化もメモする

  5. 確認結果をまとめ、日付入りで管理会社へ提出する

懐中電灯を壁に沿わせて斜めから当てると、薄く拭き取られたカビの跡や、壁紙の浮き・波打ちが見つけやすくなります。押入れやクローゼット、洗面台の下など暗い場所は特に、ライトを使ってしっかり確認してください。

においも重要な手がかりです。入室したときにカビ臭さやこもったにおいを感じたら、どの部屋・どの収納で強いかを確認しておきます。見える場所にカビがなくても、壁の裏や床下、収納の奥で湿気がこもっている可能性があります。

空室期間が長かった部屋は、換気されない状態が続いていたため、湿気がこもりやすい傾向があります。特に夏から秋にかけて空いていた部屋では、押入れの奥や北側の壁、靴箱の中などにカビが出ていることがあります。入居日に窓を開けて換気しながら確認すると、においの変化にも気づきやすくなります。

また、札幌の賃貸住宅では、壁の一部だけ壁紙が新しく貼り替えられていることがあります。前の入居者の退去時に補修された跡の場合もありますが、同じ場所に結露やカビが出やすい部屋である可能性も考えられます。貼り替えの跡や、塗装の色が周囲と違う部分に気づいたら、写真を残し、以前に何があったのか管理会社に聞いておくとよいでしょう。

場所別:チェックしたいポイント

札幌の賃貸住宅でカビが見つかりやすい場所を、部屋ごとに整理しました。すべてを完璧に見る必要はありませんが、下の表の場所は優先して確認しておくと安心です。

場所

見るポイント

記録のコツ

窓・サッシまわり

ゴムパッキンの黒い点、窓台の水じみ

枠全体と角のアップを撮る

外壁側の壁・部屋の隅

壁紙の黒ずみ、浮き、塗り直しの跡

家具を置く前に床から天井まで

押入れ・クローゼット

床板や壁のしみ、カビ臭

扉を開けた状態と内部の奥

浴室・洗面所

天井・目地・換気扇まわりのカビ

換気扇が動くかもあわせて確認

キッチン・シンク下

床板のしみ、配管まわりの濡れ

扉を開けて底板を撮影

玄関・靴箱

靴箱内部の白いカビ、床のしみ

棚板の裏も確認

窓・サッシと外壁側の壁

札幌の住宅で最も結露が出やすいのが窓まわりです。サッシのゴムパッキンに黒い点状のカビが残っている場合、前の冬に結露があった可能性があります。窓の下の壁紙に波打ちやしみがあれば、結露水が壁に伝ったことも考えられます。外壁に面した部屋の隅や、北側の部屋の壁も、床から天井まで一通り見ておきましょう。

押入れ・クローゼット

押入れやクローゼットは、閉め切られていた期間が長いほど湿気がこもります。床板や奥の壁にしみや白っぽいカビがないか、カビ臭がしないかを確認します。入居前にクリーニングが入っていても、奥の壁の下側は見落とされていることがあります。

水回り

浴室は天井や換気扇まわり、ドアのパッキン、目地などを確認します。あわせて換気扇のスイッチを入れて、動くか、異音がしないかも見ておきます。キッチンのシンク下や洗面台の下は、床板の変色や、配管まわりの濡れがないかを確認してください。濡れがある場合は漏水の可能性があるため、カビとは別にすぐ連絡が必要です。

写真の撮り方と、管理会社への報告のしかた

せっかく確認しても、記録が曖昧だと後で役に立ちません。写真は「どの部屋の、どこの、どんな状態か」が第三者にも分かるように撮ることがポイントです。

撮り方

目的

ポイント

部屋全体の引き写真

どの部屋か分かるようにする

入口から部屋の四隅が入るように

場所の中距離写真

どの壁・どの収納か示す

窓や扉など目印を入れる

近接写真

カビ・しみの状態を示す

メジャーや定規を添えて大きさを示す

日付の記録

入居時点のものと示す

撮影日時の情報を消さずに保存

写真は撮影日時の情報が残るように保存し、クラウドやパソコンにバックアップしておくと安心です。スマートフォンを買い替えたときに消えてしまうことがよくあります。

管理会社への報告は、電話だけで済ませず、メールや書面など記録が残る方法で行いましょう。多くの管理会社では、入居時に「入居時チェックシート」などの書面を渡しています。国土交通省のガイドラインにも、入退去時に部屋の状況を確認するためのチェックリストの例が掲載されています。書面がある場合は記入して期限内に返送し、控えを手元に残しておきます。

  • 報告日と物件名・部屋番号

  • 確認した場所と状態(写真番号と対応させる)

  • においや換気扇の不具合など、写真に写らない情報

  • 修繕や清掃を希望するかどうか

  • 管理会社からの回答(日付・担当者名)

報告の文面は、事実を淡々と書くのがコツです。「カビだらけだった」と感情的に書くよりも、「北側洋室の窓下の壁紙に、幅約20cmの黒ずみあり(写真3〜5)」のように、場所と大きさを具体的に書いたほうが相手にも伝わりやすく、後から見返したときにも役立ちます。

入居後、最初の冬に向けた準備

入居時に大きな問題がなくても、札幌では最初の冬に初めて結露やカビに気づくことがあります。暖房を使い始める10〜11月には、次のような準備をしておくと安心です。

  • 温湿度計を購入し、リビングと寝室に置く

  • 給気口の位置を確認し、閉じたままになっていないか見る

  • 浴室・トイレの換気扇が常時換気か、スイッチ式かを確認する

  • 家具は外壁から少し離して置く

  • 押入れ・クローゼットにすのこを敷き、詰め込みすぎない

冬の間に窓の結露が多いと感じたら、毎朝拭き取る習慣をつけましょう。前述のとおり、結露を放置してカビが広がった場合は、借主の手入れ不足と判断される可能性があります。自分でできる手入れを続けながら、それでも改善しない場合は、早めに管理会社へ連絡することが大切です。

連絡の際には、室内の温度と湿度、結露の出る時間帯や場所、行っている手入れの内容を伝えると、管理会社も状況を判断しやすくなります。暮らし方で改善できるのか、建物側に原因があるのかを一緒に考えてもらうための材料になります。

当社では、管理会社やオーナー様からの依頼で、壁や床の含水率測定、付着菌検査(有料オプション)などを行い、カビの状態を確認することもあります。入居者の方が個人で業者に依頼する前に、まずは管理会社に相談し、対応の進め方を確認するのがスムーズです。

入居時にカビを見つけたら

入居時点で明らかなカビを見つけた場合は、自分で掃除する前に、まず写真を撮って管理会社に報告しましょう。自己判断で強い薬剤を使うと、壁紙や建具を傷めてしまい、かえって話がややこしくなることがあります。

管理会社が清掃や修繕を手配する場合もあれば、軽微なものとして記録にとどめる場合もあります。いずれの場合も、報告したこと、その回答内容を記録に残しておくことが大切です。カビの範囲が広い、においが強い、壁や床が湿っているといった場合は、原因の確認を含めて対応を依頼しましょう。

管理会社の了承を得て自分で掃除する場合は、市販のカビ取り剤を製品表示に従って使います。塩素系と酸性の製品を混ぜたり続けて使ったりすると有毒なガスが出るおそれがあるため、換気と保護具を忘れずに。拭き取り後も、状態の変化を写真で残しておきましょう。

よくある質問

Q. 入居時チェックシートの提出期限を過ぎてしまいました。

A. 期限を過ぎていても、気づいた時点で写真と一緒に報告しておくことに意味があります。報告日が記録に残るよう、メールなどで伝えましょう。入居からの日数が短いほど、入居時点の状態と説明しやすくなります。

Q. 内見のときにはなかったカビが、入居日にありました。

A. 空室の期間に換気が不十分で、カビが出ることもあります。入居日に撮った写真とともに、すぐに管理会社へ報告してください。清掃などの対応を依頼したい場合は、その旨もあわせて伝えましょう。

Q. 入居時の写真はいつまで保管しておけばよいですか。

A. 少なくとも退去して敷金の精算が終わるまでは保管しておきましょう。入居期間が長くなるとスマートフォンの機種変更などでデータが失われやすいため、クラウドや外部の記憶媒体にも保存しておくと安心です。

Q. 入居中に結露でカビが出たら、必ず自分の負担になりますか。

A. 一概には言えません。国土交通省のガイドラインでは、建物の構造上の問題による結露は貸主側、結露を放置して拡大したカビは借主側の負担になり得るという考え方が示されています。実際の判断は契約内容や個別の状況によるため、迷ったときは消費生活センターや専門家に相談してください。

まとめ

賃貸住宅の入居時にカビをチェックして記録しておくことは、退去時のトラブルを防ぐだけでなく、自分の健康的な暮らしを守ることにもつながります。荷物を運び込む前に、窓まわり、外壁側の壁、押入れ・クローゼット、水回りを順番に確認し、気になる点は写真とメモで残しましょう。

見つけたカビや不具合は、記録が残る方法で管理会社に報告し、回答も保存しておきます。札幌では入居後すぐに暖房シーズンを迎えることも多いため、温湿度計の設置や給気口の確認など、最初の冬に向けた準備も早めに進めておくと安心です。

契約や費用負担の判断は個別の事情によるため、困ったときは管理会社と話し合い、必要に応じて消費生活センターや専門家に相談してください。

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カビバスターズ北海道では、含水率測定や付着菌検査・落下菌検査(有料オプション)などの調査から、MIST工法®による除去、カビが生えにくい環境づくりのご提案まで一貫して対応しています。札幌市内をはじめ北海道全域からのご相談を受け付けています。

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