カビが生えた食べ物を食べてしまったら?|パン・餅・みかんのカビと冬の食品保存の注意点
更新日:20 時間前
食べかけのパンをよく見たら、端に青緑色のカビが付いていた。箱で買ったみかんの一つが白くカビていた。年末年始が近づくと、餅のカビの話題も増えてきます。カビが生えた食べ物を知らずに口にしてしまい、不安になったという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、農林水産省が公表している「食品のかび毒に関する情報」をもとに、カビが生えた食品をどう扱えばよいか、食べてしまった時の考え方、冬に気をつけたい食品の保存方法を整理しました。体調に関わることは、不安な時は医療機関に相談してください。
この記事の結論 農林水産省は、カビが生えた食品はもったいなくても食べずに捨てるよう呼びかけています。カビ毒の多くは熱に強く、通常の調理では分解しません。カビの部分を取り除いても、見えないカビが残っている可能性があります。札幌・北海道の冬の住まいで気をつけたい点も、本文で解説しています。
カビが生えた食品は食べずに捨てる
農林水産省は、カビが生えた食品は、もったいなくても食べずに捨てるよう呼びかけています。カビの中には、カビ毒(マイコトキシン)と呼ばれる有害な物質をつくるものがあるためです。
項目 | 農林水産省が示している内容 |
カビ毒の熱への強さ | 熱に強いものが多く、ゆでる、焼くなどの通常の調理条件では分解しない |
健康への影響 | ごくわずかでも、長期間、繰り返し摂取すると健康に悪影響を及ぼす可能性がある |
カビの部分を取り除くこと | 餅のカビの部分を取り除いても、見えないカビが残っている可能性が十分ある |
家庭での対策 | 冷蔵するなど適切に扱ってカビが生えないようにし、カビが生えた食品は食べない |
出典:農林水産省「食品のかび毒に関する情報」
カビは、表面に見えている部分だけでなく、菌糸という細い糸を食品の中に伸ばしています。パンや餅のように柔らかく水分のある食品では、見えている部分を取り除いても、中にカビが残っている可能性があります。
カビを食べてしまった時の考え方
知らずにカビの付いた食品を少し口にしてしまった場合でも、まずは慌てないことが大切です。残りの食品は食べずに捨て、その後の体調に変化がないかを見守りましょう。

気分が悪くなる、おなかが痛む、吐き気がする、下痢をするといった症状がある場合や、小さなお子さま、高齢の方、持病のある方、カビにアレルギーのある方が食べてしまって不安な場合は、医療機関に相談してください。食べた食品の種類と量、時間をメモしておくと、相談の際に役立ちます。
無理に吐こうとすると、のどや食道を傷めることがあります。自己判断で吐かせるのは避けてください。
冬に身近な食品とカビ
冬は、パンや餅、みかんなど、カビの生えやすい食品を家に置いておく機会が増えます。暖房で暖められた部屋は、食品にとっても温度が高い環境です。
食品 | カビが出やすい理由 | 気をつけたい点 |
パン | 水分と栄養が多く、袋の中で湿気がこもる | 暖房の近くに置かない。食べきれない分は早めに冷凍 |
餅 | 水分が多く、表面に胞子が付きやすい | 小分けにして冷凍。カビた部分を削って食べない |
みかん | 箱の中で傷んだ実から周りに広がる | 箱を開けて、数日おきに傷んだ実を取り除く |
りんご・果物 | 傷から傷み、カビが入り込む | 傷のあるものから先に食べる |
ごはん・おかず | 室温に置いた時間が長い | 早めに冷蔵・冷凍し、作り置きは早めに食べる |
みかんは、一つが傷んでカビると、触れている周りの実にも広がりやすくなります。箱で買った時は、ふたを開けて風を通し、傷んだ実やカビの付いた実を早めに取り除きましょう。カビの付いた実に触れていた実は、表面を確かめ、傷みがあれば食べないようにしてください。
冬の食品保存で気をつけたいこと
札幌の冬は外が寒くても、暖房の効いた室内は20℃前後に保たれます。食品の置き場所によっては、夏と変わらない温度でカビが育つことがあります。

パンやみかんは、暖房器具やコンロの近く、日の当たる窓際に置かない
寒い玄関や物置に置く場合は、凍結しないか、湿気がこもらないかを確かめる
食べきれない量のパンや餅は、早めに小分けにして冷凍する
冷蔵庫の中も、こぼれた汁や古い食品を残さず、清潔に保つ
食品を保存する容器や米びつ、パンケースも定期的に洗って乾かす
冷凍庫の中ではカビは増えにくくなりますが、胞子が生き残ることもあります。解凍した食品は早めに食べ、再冷凍は避けましょう。
台所や食品庫にカビが出ている時は
食品にカビが生えやすい家では、食品を置いている場所そのものに湿気がこもっていることがあります。食品庫やパントリー、シンク下の収納、冷蔵庫のまわりの壁や床にカビが出ていないかも確かめてください。
キッチンの壁や収納の中にカビが広がっている場合は、結露や漏水などの原因を確かめる必要があります。当社では、含水率測定などで原因を調べ、必要な場合はMIST工法®で除去を行い、カビが生えにくい環境づくりをご提案しています。費用の目安は料金ページをご覧ください。
カビが生えた食品を捨てる時の注意
カビが生えた食品を見つけたら、まわりにカビの胞子を広げないように片付けることが大切です。
まず、カビの付いた食品は袋の上から持つなどして、においを確かめるために顔を近づけたり、手で払ったりしないようにします。カビの胞子は軽く、触ったり払ったりすると空気中に舞いやすいためです。
食品は、ポリ袋に入れて口をしっかり縛ってから捨てましょう。容器ごと傷んでいる場合も、ふたを閉めた状態で袋に入れると、台所に胞子が広がりにくくなります。
次に、同じ袋や箱に入っていた食品、すぐ隣に置いていた食品も確認します。みかんやパンのように、ひとつにカビが生えると、触れ合っているものにも広がっていることがあります。見た目に異常がなくても、カビの生えたものと直接触れていた食品は、無理に食べない方が安心です。
最後に、食品を置いていた容器や棚、冷蔵庫の棚を拭き取ります。食器用洗剤で洗える容器は洗ってよく乾かし、棚は乾いた布で拭いたあと、しっかり乾かしましょう。片付けた後は、手をよく洗ってください。
冷蔵庫・食品庫の点検と掃除
食品のカビが何度も出る場合は、保存している場所そのものにカビや湿気の原因が残っていることがあります。冬は食品が傷みにくいと思われがちですが、暖房の効いた台所や食品庫は、食品にとって決して涼しい場所ではありません。
冷蔵庫は、野菜室の底やドアのパッキン、棚の奥にたまった汚れや水分がカビの原因になります。月に1回程度は中の食品を出して、棚やケースを拭き取り、パッキンのすき間の汚れも落としましょう。詰め込みすぎると冷気が回りにくくなるため、ものの量にも気をつけてください。
パントリーや床下収納は、外壁に面していたり、床の下から冷気が伝わったりして、結露しやすい場所です。段ボールに入れたまま床に直接置くと、段ボールが湿気を吸ってカビの原因になります。すのこや棚の上に置き、ときどき扉を開けて空気を入れ替えましょう。
食品庫の壁や棚、床下収納の内側に黒い点やシミが出ている、カビ臭さが取れないといった場合は、食品だけでなく、保存場所の湿気の原因を確かめることが大切です。
冬の台所で食品にカビが生えやすい理由
冬は気温が低いので、食品は傷みにくいと考えがちです。しかし札幌の冬の台所は、暖房で20℃前後に保たれていることが多く、さらに鍋料理や煮込み、炊飯、食器洗いなどで水蒸気がたくさん出ます。暖かく湿った台所は、食品にとってカビが生えやすい環境です。
特に、パンや餅、みかんなどを台所のカウンターや電子レンジの上、冷蔵庫の上に置いていると、家電から出る熱で温まり、思ったより早くカビが生えることがあります。常温で保存する食品は、暖房や家電の熱が当たらない場所に置きましょう。
また、炊飯器や電気ポットのまわり、シンクの近くは湿気がこもりやすい場所です。食品の袋や箱をこうした場所の近くに置かないことも、カビを防ぐ工夫のひとつです。
買い置きが多い年末年始は、食品の量が増えて保存場所が足りなくなりがちです。食べきれる量を考えて買い、古いものから先に使うようにすると、気づかないうちにカビを生やしてしまうことを減らせます。
よくある質問
Q. パンのカビの部分だけ取り除いて食べてもよいですか。
A. 農林水産省は、カビが生えた食品は食べずに捨てるよう呼びかけています。見えない部分にカビが広がっている可能性があるため、取り除いて食べるのは避けてください。
Q. 加熱すればカビ毒はなくなりますか。
A. 農林水産省によると、カビ毒は熱に強いものが多く、ゆでる、焼くなどの通常の調理では分解しません。加熱しても安全になるとは考えないでください。
Q. カビの生えたみかんと同じ箱のみかんは食べられますか。
A. カビの付いた実と、それに触れていた実は避けるのが安心です。ほかの実は、傷みやカビがないかを確かめ、早めに食べてください。
Q. ジャムやヨーグルトの表面のカビだけ取れば、残りは食べられますか。
A. 表面にカビが見えていても、見えない部分まで広がっていることがあります。やわらかい食品や水分の多い食品は、カビの部分だけを取り除いて食べるのは避け、まるごと処分するのが安心です。食品の扱いについては、消費者庁や農林水産省など公的機関の情報もあわせて確認してください。
Q. 冷蔵庫に入れておけばカビは生えませんか。
A. 冷蔵庫の中は温度が低いため、カビの増え方はゆっくりになりますが、まったく生えないわけではありません。保存期間が長くなると、冷蔵庫の中でもカビが生えることがあります。表示された期限を目安に早めに食べきり、開封した食品はふたをして保存しましょう。
Q. 餅にカビが生えないように保存するにはどうすればよいですか。
A. 食べきれない餅は、1回に食べる分ずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍しておくと安心です。常温で置いておくと、暖房の効いた部屋では思ったより早くカビが生えることがあります。真空パックの餅は、開封前は表示の保存方法と期限を守り、開封したら早めに食べきりましょう。
Q. カビの生えた食品を触った手で、ほかの食品に触っても大丈夫ですか。
A. カビの胞子が手に付いている可能性があるため、片付けた後は石けんでよく手を洗ってから、ほかの食品や食器に触れるようにしましょう。使ったふきんやスポンジも、洗って乾かしておくと安心です。
まとめ
農林水産省は、カビが生えた食品はもったいなくても食べずに捨てるよう呼びかけています。カビ毒の多くは熱に強く、通常の調理では分解しません。カビの部分を取り除いても、見えないカビが残っている可能性があります。
知らずに食べてしまった時は、残りを食べずに体調を見守り、症状がある時や不安な時は医療機関に相談してください。冬は暖房の部屋に食品を置かない、みかんの箱は開けて点検する、食べきれない分は早めに冷凍する。この3つで食品のカビを防ぎましょう。
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