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雪虫を見たら冬支度|札幌の初雪(平年10月28日)までにやる住まいのカビ点検

10月1日
読了時間: 27分

更新日:1 日前

こんにちは、カビバスターズ北海道です。札幌では秋が深まると、白い綿毛をまとった小さな虫がふわふわと舞い始めます。「雪虫が飛んだら、もうすぐ雪が降る」という言い伝えは、札幌で暮らす方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。2026年の秋も、中央区や豊平区の公園、南区や手稲区の山沿いの住宅街などで、そろそろ雪虫の姿が話題になる季節です。当社では毎年この時期になると、「冬になる前に家のカビを確認しておきたい」「去年の冬に窓まわりや押入れが黒くなったので、今年は早めに手を打ちたい」というご相談が増えてきます。実は、札幌の住まいにとって雪虫の季節は、窓を開けて空気を入れ替えられる最後のまとまった期間でもあります。初雪や根雪を迎えて窓を閉め切る生活に入ってしまうと、湿気のこもった場所を乾かしたり、物置や冬囲いまわりを点検したりする作業は、一気に難しくなります。本記事では、気象庁の平年値にもとづく札幌の「雪虫→初霜→初雪→根雪」という季節カレンダーに沿って、窓を閉め切る前の2〜4週間でやっておきたいカビ点検を、冬囲い・物置・換気口・24時間換気フィルター・加湿器など、冬支度の作業と組み合わせて場所別にご紹介します。

この記事の結論 雪虫を見かけたら札幌の冬支度の最終期間です。初霜・初雪・根雪の平年値に沿って、窓を閉め切る前の2〜4週間でやりたいカビ点検を、冬囲い・物置・換気口・24時間換気フィルター・加湿器など場所別に解説します。

第1章|雪虫から根雪まで|札幌の冬支度カレンダーとカビ点検のタイミング

まずは、札幌の冬がどのような順番でやってくるのかを確認しておきましょう。気象庁の平年値では、札幌管区気象台の観測で初霜が10月25日、初雪が10月28日、根雪の始まりが12月6日とされています。これは1991年から2020年までの30年間の観測をもとにした平年値で、年によって前後しますが、札幌の冬支度の目安としてとても役に立つ数字です。根雪とは、降った雪が解けずに積もったまま春まで残る状態のことで、ここから本格的な雪の季節が始まると考えてよいでしょう。

そして、この初雪の前ぶれとして知られているのが雪虫です。雪虫の正体はトドノネオオワタムシというアブラムシの仲間で、白い綿のような分泌物をまとって飛ぶ姿が雪のように見えることから、この名前で親しまれています。日本気象協会のtenki.jpでは、雪虫を見かけてから10日〜2週間ほどで平地に初雪が降る、という経験則が紹介されています。もちろん自然現象なので毎年ぴったり当てはまるわけではありませんが、「雪虫を見たら、冬支度の最終期間に入った」と考えるきっかけにするには、ちょうどよい合図です。

当社がこの時期をカビ対策の観点で重視しているのは、住まいの環境が大きく切り替わるタイミングだからです。雪虫が飛ぶころはまだ日中に窓を開けて換気でき、晴れた日には布団や衣類を外気に当てることもできます。ところが初霜や初雪を境に、朝晩は窓を開けるのがためらわれるほど冷え込み、暖房を入れて窓を閉め切る時間が長くなっていきます。さらに根雪になると、屋外の物置や換気口のまわりは雪に埋もれ、点検そのものが難しくなります。

つまり、雪虫を見かけてから根雪までの期間は、「開けられる・乾かせる・外回りを見られる」最後のチャンスといえます。下の表は、平年値と経験則をもとに、各時期の住まいの状態と、そのタイミングでやっておきたいカビ点検をまとめたものです。

時期の目安

住まいの状態

やっておきたいカビ点検・冬支度

雪虫を見かけたころ(初雪の10日〜2週間前が目安)

日中は窓を開けて換気できる。晴れた日は外干しも可能

押入れ・クローゼットの開放と乾燥、冬物寝具・加湿器の出し始め前点検、24時間換気フィルターの確認

初霜(平年10月25日)

朝晩の冷え込みが強まり、窓の開放時間が短くなる

窓まわり・北側の部屋の結露の出始めを確認、換気口まわりの清掃

初雪(平年10月28日)

暖房を使う日が増え、閉め切る時間が長くなる

冬囲い作業と同時に外壁際・基礎まわりを確認、物置の中身の入れ替えと湿気チェック

根雪(平年12月6日)

雪が積もったままになり、外回りの点検が難しくなる

換気口・給気口が雪でふさがれていないかを定期的に確認、室内の湿気がこもる場所の見回り

表を見ると分かるように、初霜・初雪・根雪は、札幌では約6週間のうちに次々とやってきます。「まだ大丈夫」と思っているうちに外回りが雪に覆われてしまうことも少なくありません。当社の現場での傾向であり統計ではありませんが、冬の終わりにカビのご相談をくださる方の中には、「秋のうちに一度見ておけばよかった」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。雪虫をひとつの合図として、本記事のチェックを早めに始めていただければと思います。

もうひとつ意識していただきたいのが、「閉め切る前の2〜4週間」という考え方です。雪虫を見かけてから初雪までが10日〜2週間ほど、初雪から根雪まではさらに1か月以上あるのが平年の姿です。この間に、晴れて風のある日を選んで作業を進めると、室内の湿気を逃がしながら点検できます。一度にすべてを片付ける必要はなく、週末ごとに場所を分けて取り組むくらいのペースで十分です。大切なのは、雪が積もってから慌てるのではなく、窓を開けられるうちに「湿気がたまりやすい場所」と「冬の間は見られなくなる場所」を先に確認しておくことです。

なお、本記事でご紹介する日付はあくまで平年値であり、2026年の実際の初雪や根雪の日を予測するものではありません。天気予報や気象台の発表もあわせて確認しながら、ご家庭の予定に合わせて作業日を決めてください。特に南区や手稲区、清田区など山沿いの地域では、市内中心部より早く雪が降ることもあるため、少し前倒しで進めておくと安心です。

第2章|なぜ「窓を閉め切る前」が大切なのか|札幌の冬の住まいと湿気の関係

札幌の住まいでは、暖房を使う期間が概ね10月から4月までと、一年の半分以上に及びます。この長い暖房期間のあいだ、多くのご家庭では窓を閉め切って過ごすことになります。特に1月から2月の豪雪期は、窓の外に雪が積もったり、吹雪で窓を開けられなかったりする日が続き、自然に空気を入れ替える機会がほとんどなくなります。本州の住まいであれば冬でも晴れた日に窓を開けて換気できることが多いのですが、札幌ではそうはいきません。

窓を閉め切った室内では、人の呼吸や汗、料理、入浴、洗濯物の室内干しなどから出る水蒸気が逃げにくくなります。加えて札幌の冬は、室内と屋外の温度差がとても大きくなるのが特徴です。暖かい室内の空気が、冷たい外気で冷やされた窓ガラスや北側の外壁、押入れの奥の壁などに触れると、空気中の水蒸気が水滴に変わります。これが結露です。結露とは、空気が冷やされて、抱えきれなくなった水分が水滴になって表面に付く現象のことです。結露が繰り返し起きる場所は常に湿った状態になり、カビが育ちやすい環境になってしまいます。

ここで問題になるのが、秋のうちにたまった湿気です。夏から秋にかけて、押入れやクローゼット、北側の部屋、床下収納などには湿気がこもりやすく、すでにカビが芽を出し始めていることもあります。この状態のまま窓を閉め切る生活に入ると、湿気を逃がす機会がないまま、暖房で温められた室内でカビが広がっていくおそれがあります。当社の現場での傾向であり統計ではありませんが、冬の後半になって急にカビが目立ってきたというご相談の多くは、秋の時点で湿気が抜けきらないまま冬を迎えたケースです。

下の表は、秋の住まいと冬の住まいの違いを、カビの視点で比べたものです。閉め切る前にやっておくべきことが、表の右側からも見えてきます。

比べる項目

雪虫のころ(秋)

根雪以降(冬)

窓の開け閉め

日中は窓を開けて換気しやすい

寒さや積雪で開けにくく、閉め切りが基本になる

室内外の温度差

まだ小さく、結露は出始め程度

大きくなり、窓・北側の壁・収納の奥で結露が起きやすい

乾かす手段

外干し・日光・自然換気が使える

換気設備と暖房、除湿機に頼ることになる

屋外の点検

物置・外壁際・換気口を目で見て確認できる

雪に埋もれ、点検や清掃が難しくなる

カビへの対処

収納を空けて拭き取り、乾燥させる作業がしやすい

家具や荷物を動かしにくく、見つけても手が回りにくい

もうひとつ見落とされがちなのが、冬の換気は「窓」ではなく「換気設備」に頼ることになるという点です。近年の札幌の住宅は、戸建てもマンションも気密性が高く、24時間換気システムを前提に空気の入れ替えが設計されています。24時間換気とは、窓を閉めたままでも、給気口と排気口、換気扇を使って少しずつ空気を入れ替え続ける仕組みのことです。この仕組みがうまく働いていないと、閉め切った冬の室内では湿気の逃げ場がなくなってしまいます。フィルターの目詰まりや給気口の閉め切り、屋外側の換気フードが雪でふさがれるといったことが起きていないか、秋のうちに確認しておくことがとても大切です。

秋のうちにできる準備として、当社がおすすめしているのは「一度しっかり乾かしてから閉め切る」という順番です。晴れて空気が乾いた日に、押入れやクローゼットの扉、室内のドアを開け放ち、窓を2か所以上開けて風の通り道をつくります。そのうえで収納の中身を少し減らし、壁との間にすき間をつくってから冬を迎えると、湿気がこもりにくくなります。暖房を入れる前後に慌ててカビ取りをするより、閉め切る前に乾燥と整理を済ませておくほうが、住まいへの負担も手間も少なくて済みます。

また、札幌市内でも住まいの環境はさまざまです。東区や北区の平地の住宅街と、南区や西区の山沿いの住宅では、冷え込み方や雪の量が異なります。マンションの上層階と1階、角部屋と中部屋でも結露の出方は変わります。本記事のチェックリストは一般的な目安としてご覧いただき、ご自宅で毎年結露やカビが出る場所を優先して点検してみてください。去年の冬に困った場所は、今年も同じ条件がそろいやすい場所だと考えておくとよいでしょう。

第3章|冬囲い・物置・車庫|屋外の冬支度と一緒にやるカビ点検

札幌の戸建て住宅では、雪虫が飛ぶころから冬囲いを始めるご家庭が多いのではないでしょうか。冬囲いとは、庭木や植え込みを雪の重みや寒さから守るために、板やむしろ、縄などで囲う作業のことです。あわせて、物置の中身を夏物から冬物に入れ替えたり、スノーダンプやスコップを出したり、タイヤを交換したりと、屋外での作業が集中する時期でもあります。実はこの屋外作業のタイミングは、外回りのカビや湿気の原因を確認する絶好の機会です。

まず確認したいのが、建物の外壁際と基礎まわりです。冬囲いのために庭木に近づくと、普段は見えにくい北側や建物の裏手の外壁にも目が届きます。外壁の下のほうが黒ずんでいたり、緑色のコケのようなものが付いていたりする場合は、その周辺が湿りやすい環境になっているサインです。植え込みや落ち葉が外壁にくっついていると、雨や雪解け水が乾きにくくなります。冬囲いの前に落ち葉を取り除き、外壁と植え込みの間に少しすき間を空けておくと、雪の季節でも湿気がこもりにくくなります。

次に、物置です。物置は屋外にある小さな建物で、断熱されていないことがほとんどです。そのため外気の影響を強く受け、昼夜の温度差で内部に結露が起きやすい場所です。夏の間にしまっておいたレジャー用品や段ボール、園芸用品などは、湿気を吸ってカビが付いていることがあります。冬物を出し入れするついでに、中の物を一度外に出し、床や壁、棚の裏側を確認してみてください。段ボールは湿気を吸いやすいため、冬の間はプラスチックケースに入れ替えるのもひとつの方法です。

車庫やカーポート付きの物置も同様です。冬になると、雪の付いた車やスノーダンプが持ち込まれ、解けた雪の水分で床や壁が濡れた状態になりがちです。秋のうちに換気口の有無やすき間の状態を確認し、濡れたものを置く場所と乾いたものをしまう場所を分けておくと、冬の間のカビを抑えやすくなります。

冬支度の作業

ついでに確認したいカビ・湿気のポイント

対処の目安

冬囲い

北側・裏手の外壁下部の黒ずみ、コケ、落ち葉の堆積

落ち葉を除き、外壁と植え込みの間にすき間を空ける

物置の入れ替え

段ボール・布製品・木製品のカビ、床や壁の結露跡

中身を出して乾かし、湿気に強い収納に替える

スノーダンプ・除雪用具の出し入れ

用具を置く場所の床の濡れ跡、壁の黒ずみ

濡れた用具を置く場所と乾いた物の収納場所を分ける

タイヤ交換

保管していたタイヤまわりの湿気、カバーの内側

タイヤは乾かしてから保管し、床に直置きしない

玄関まわりの準備

玄関収納の靴・長靴のカビ、土間の湿気

靴を出して風に当て、冬靴を出す前に収納を拭く

冬囲いを終えたあとは、外壁際に雪が積もりやすくなります。建物の近くに雪を寄せる場所を決めている場合は、その位置に換気口や基礎の通気口がないか、秋のうちに確認しておきましょう。雪解けの時期に外壁や基礎が長く濡れた状態になる場所は、春先の点検でも注意して見ておきたいポイントです。

物置や車庫のカビは、住まいの中に比べて「多少カビても仕方がない」と思われがちです。しかし、カビの付いた道具や衣類、段ボールを室内に持ち込むと、玄関や収納にカビを広げる原因になることがあります。特に冬の間は、除雪用具やスキー・スノーボード用品、冬物の防寒着などを物置と室内の間で行き来させることが多くなります。秋のうちに物置の中を整理し、カビが付いているものは処分するか、屋外で十分に乾かしてから保管するようにしましょう。

物置や車庫でカビの付いたものを片付けるときは、ゴム手袋とマスクを着け、できれば晴れて風のある日に屋外で作業してください。カビの付いた段ボールや布製品を室内で振ったりはたいたりすると、カビの胞子を室内に持ち込むことになりかねません。胞子とは、カビが増えるために空気中にまき散らす、目に見えないほど小さな粒のことです。作業中や作業後に咳や鼻水、目のかゆみなど体調の変化を感じた場合は、無理をせず作業を中断し、症状が続くようであれば医療機関にご相談ください。

なお、物置の中で広い範囲にカビが見られる場合や、屋根や壁から雨水が入り込んでいる形跡がある場合は、物置そのものの傷みが原因になっている可能性があります。カビを拭き取るだけでは同じことが繰り返されやすいため、雨漏りの補修や換気の改善もあわせて検討してください。ご自身での作業が難しい場合は、専門業者に相談するのもひとつの方法です。

第4章|換気口の雪対策と24時間換気フィルター|閉め切る冬の「空気の通り道」を整える

第2章でお伝えしたように、窓を開けにくい札幌の冬は、換気設備が室内の湿気を逃がす主役になります。ところが、当社がカビのご相談で伺うお住まいでは、24時間換気のスイッチが切られていたり、給気口が閉じられていたり、フィルターがほこりで目詰まりしていたりするケースが少なくありません。当社の現場での傾向であり統計ではありませんが、冬のカビのご相談では、換気設備が十分に働いていないことが原因のひとつになっている例をよく目にします。雪虫の季節は、この「空気の通り道」を整えておく最適なタイミングです。

最初に確認したいのは、室内側の給気口とフィルターです。給気口は、外の空気を取り入れるために壁に付いている丸い吹き出し口のような部品で、多くの場合は内部にフィルターが入っています。このフィルターは、夏から秋にかけて外気中のほこりや花粉、虫などを受け止めているため、秋の時点で汚れがたまっていることがよくあります。フィルターが目詰まりすると、空気が入りにくくなり、換気の量が落ちてしまいます。取扱説明書を確認のうえ、カバーを外してフィルターの汚れを確認し、掃除または交換をしておきましょう。

寒さを理由に給気口を閉じてしまう方もいらっしゃいますが、給気口を閉めると空気の入口がなくなり、排気の換気扇が思うように空気を入れ替えられなくなります。冷たい風が気になる場合は、給気口の向きを調整したり、家具の配置を工夫したりして、閉め切らずに使える方法を考えてみてください。24時間換気のスイッチも、冬の間は切らずに運転を続けることが基本です。

次に屋外側です。戸建て住宅では、外壁に給気や排気のための換気フードが付いています。換気フードとは、換気口の外側を覆って雨や雪が入り込むのを防ぐカバーのことです。この換気フードが低い位置にあると、根雪になってから雪に埋もれてしまい、換気口がふさがれることがあります。また、屋根からの落雪や除雪で寄せた雪の山が換気口の前に積み上がることもあります。秋のうちに、どこに換気フードがあるかを把握し、冬の間に雪を寄せない場所を家族で共有しておくと安心です。フードの内側に虫の巣やほこりがたまっていないかも、あわせて確認しておきましょう。

点検する場所

秋に確認したいこと

冬の間の注意点

室内の給気口

フィルターの汚れ・目詰まり、給気口が閉じられていないか

寒さで閉め切らず、向きの調整などで対応する

24時間換気の本体・スイッチ

運転しているか、異音がないか、フィルターの掃除時期

冬の間も運転を止めないことが基本

浴室・トイレ・キッチンの換気扇

ほこりの付着、吸い込みの弱さ

入浴後や調理後はしばらく運転を続ける

屋外の換気フード(戸建て)

位置の把握、虫の巣やほこりの詰まり

雪に埋もれていないか、除雪で雪を寄せていないか確認する

床下換気口(床下換気の住宅)

植え込みや物でふさがれていないか

雪でふさがれていないかを定期的に見る

フィルター掃除は、つい忘れてしまいがちな作業です。当社では「雪虫を見たら給気口のフィルター」「初雪が降ったら換気フードの位置確認」というように、季節の出来事と作業を結び付けて覚えておく方法をおすすめしています。カレンダーやスマートフォンに記録しておけば、翌年以降も同じ時期に思い出しやすくなります。

マンションにお住まいの場合は、屋外側の換気フードをご自身で点検するのは難しいことが多いですが、室内側の給気口とフィルター、換気扇の掃除は各住戸でできる作業です。また、バルコニーに面した給気口の前に物を置いていると、冬の間に雪がたまって空気の流れを妨げることがあります。バルコニーの整理も冬支度の一環として取り組んでみてください。共用部分の換気設備については、管理会社や管理組合の案内を確認しましょう。

浴室やキッチン、トイレの換気扇も、冬の湿気対策には欠かせません。特に浴室は、入浴後に大量の水蒸気が発生する場所です。冬は窓を開けて湿気を逃がすことが難しくなるため、入浴後は換気扇をしばらく回し続け、浴室のドアを閉めたままにして湿気が他の部屋に流れ込まないようにするのが基本です。秋のうちに換気扇のカバーのほこりを取り除いておくと、吸い込みの力を保ちやすくなります。

換気設備の点検は、見た目の汚れだけでは十分な換気量が確保されているかまでは分からない、という点にも注意が必要です。フィルターを掃除しても室内がじめじめする、窓の結露が毎年ひどい、といった場合は、家全体の空気の流れに問題がある可能性もあります。当社では風量計を使って換気の状態を数値で確認する調査も行っていますので、気になる方はご相談ください。

第5章|加湿器・冬物寝具・暖房器具の出し始め前点検|しまっていた物にカビが潜むことも

冬支度で意外と見落とされやすいのが、夏の間しまっておいた冬用品そのものの点検です。加湿器、冬物の布団や毛布、こたつ布団、ダウンやコートなどの防寒着、ホットカーペット、石油ストーブやファンヒーターといった暖房器具は、春から秋までの半年近く、押入れや物置、クローゼットの奥で保管されています。保管している間に湿気を吸ったり、しまう前の汚れが残っていたりすると、出してみたらカビが生えていたということが起こります。

特に注意したいのが加湿器です。札幌の冬は暖房によって室内が乾燥しやすいため、加湿器を使うご家庭も多いと思います。ところが、前のシーズンの終わりにタンクやトレー、フィルターに水が残ったまましまってしまうと、保管中にカビやぬめりが発生していることがあります。この状態のまま使い始めると、カビの付いた部品を通った水分が室内に放出されることになりかねません。出し始める前に、タンクやトレーの内側、フィルターの状態、吹き出し口のまわりを確認し、取扱説明書に沿ってお手入れをしてから使いましょう。フィルターが黒ずんでいる場合は、交換も検討してください。

また、加湿器は使い方によっては、窓の結露やカビの原因になることもあります。窓際や北側の壁の近く、収納の扉の前に置くと、その周辺だけ湿気が集中しやすくなります。置き場所は部屋の中央寄りにし、窓の結露が増えてきたら運転を控えめにするなど、室内の様子を見ながら使うことが大切です。温湿度計を部屋に置いておくと、加湿しすぎていないかを目で確認しやすくなります。

冬物の布団や毛布は、出してすぐに使うのではなく、晴れた日に一度干してから使い始めるのがおすすめです。押入れの下段や奥にしまっていた布団は、湿気を含んでいることがあります。布団を出したあとの押入れも、空いているうちに扉を開けて乾かし、壁や床にカビがないか確認しておきましょう。すのこを敷いたり、壁との間にすき間を空けたりしておくと、冬の間に湿気がこもりにくくなります。

出し始める冬用品

確認したいカビ・湿気のサイン

使い始める前の対処

加湿器

タンク・トレーのぬめり、フィルターの黒ずみ、においの変化

取扱説明書に沿って洗浄し、必要に応じてフィルターを交換する

冬物の布団・毛布

斑点状のしみ、こもったにおい

晴れた日に干し、しまっていた押入れも乾かす

コート・ダウンなどの防寒着

襟元や裾の白い粉・斑点、かび臭さ

風通しのよい場所で陰干しし、状態によってはクリーニングに出す

こたつ布団・ホットカーペット

裏面のしみ、床に接していた面の湿り

干してから使い、床との間に湿気がこもらないよう注意する

石油ストーブ・ファンヒーター

本体や吸気部のほこり、保管していた場所の湿気

ほこりを取り除き、取扱説明書に沿って点検してから使う

石油ストーブやファンヒーターを使い始めるときは、器具の取扱説明書に従って換気を行うことも忘れないでください。燃焼式の暖房器具は、使い方によって室内の湿気が増えることがあるため、窓の結露の様子もあわせて見ておくと安心です。

防寒着やバッグなど革製品は、保管中にカビが付きやすいもののひとつです。クローゼットの奥や衣装ケースの底にしまっていたものは、表面に白い粉のようなものが付いていないか、においに変化がないかを確認してください。軽いものであれば陰干しで様子を見られますが、広い範囲に付いている場合や大切な衣類の場合は、専門のクリーニング店に相談するほうが安心です。

もうひとつ確認しておきたいのが、冬用品をしまっていた「場所」そのものです。加湿器や暖房器具を入れていた箱の底、布団を重ねていた押入れの床、衣装ケースを置いていたクローゼットの隅などは、半年近く物が置かれたままになっていたため、空気が動かず湿気がたまりやすい場所です。冬用品を取り出して空いたこのタイミングは、普段は手の届かない場所を拭き掃除し、乾かす貴重な機会になります。黒い点やしみが見つかった場合は、その周辺に結露や湿気の原因がないかもあわせて確認してみてください。

冬用品を出したあとの収納スペースには、今度は夏物がしまわれることになります。夏物をしまう前に、汗や皮脂の汚れを落とし、十分に乾かしてから収納することが、翌年のカビ予防につながります。冬支度は、次の季節の準備でもあると考えて取り組んでみてください。

第6章|窓を閉め切る前の2〜4週間でやる|札幌の冬支度・場所別カビ点検チェックリスト

ここまでご紹介した内容を、実際に作業しやすいよう、雪虫を見かけてから根雪までの期間に沿って場所別のチェックリストにまとめました。すべてを一度に行う必要はありません。週末や晴れた日を使って、上から順に少しずつ進めていくイメージでご活用ください。戸建てとマンションで当てはまらない項目は、飛ばしていただいてかまいません。

時期の目安

場所

チェック内容

雪虫を見かけたら(1週目)

押入れ・クローゼット

扉を開けて乾かし、壁や床の黒い点、こもったにおいを確認。中身を減らして壁とのすき間をつくる

雪虫を見かけたら(1週目)

給気口・24時間換気

フィルターの汚れを確認して掃除・交換。給気口が閉じられていないか、換気が運転しているか確認

2週目

冬用品(加湿器・寝具・防寒着)

加湿器のタンクとフィルター、布団や防寒着のしみ・においを確認し、干す・洗うなどしてから使い始める

2週目

窓まわり・北側の部屋

サッシのパッキン、カーテンの裾、家具の裏に結露跡やカビがないか確認

初霜・初雪のころ(3週目)

物置・車庫・玄関

中身を出して乾かし、段ボールや布製品のカビを確認。濡れた除雪用具を置く場所を決める

初雪のころ(3〜4週目)

外壁際・基礎まわり・換気フード

冬囲いのついでに外壁下部の黒ずみや落ち葉を確認。換気フードの位置を把握し、雪を寄せない場所を共有する

根雪以降(冬の間)

換気口・室内の湿気がこもる場所

換気口が雪でふさがれていないか定期的に確認。収納の奥や窓まわりを月に一度ほど見回る

チェックを進める際は、気づいたことを簡単に記録しておくのがおすすめです。「北側の寝室の押入れ、左奥の壁に黒い点」「物置の段ボールにカビ、処分済み」のようにメモしたり、スマートフォンで写真を撮ったりしておくと、冬の間に状態が変わったかどうかを比べやすくなります。翌年の雪虫の季節に同じ場所を見直すときにも役立ちますし、専門業者に相談する際にも、いつからどのような変化があったのかを伝えやすくなります。家族で分担する場合も、記録があれば点検の漏れを防ぎやすくなります。

このチェックリストで点検を進めていくと、「拭けば落ちる程度の汚れ」と「ご自身では対処が難しいカビ」の違いが見えてくることがあります。たとえば、押入れの壁紙の裏まで黒ずみが広がっている、拭き取っても同じ場所にすぐカビが戻ってくる、部屋に入るとかび臭さを感じるのに目に見えるカビが見当たらない、といった場合は、壁の内側や床下など見えない場所で湿気がたまっている可能性があります。表面だけを拭き取っても根本的な解決にはなりにくいため、原因を調べることが大切です。

当社では、カビの状態を目で見るだけでなく、含水率測定や各種の菌検査(有料オプション)、風量計による換気の確認などを組み合わせて、カビが出ている原因を調べています。含水率測定とは、壁や床などの建材にどれくらい水分が含まれているかを専用の機器で測る調査のことです。原因が分かれば、除去だけでなく、再発を防ぐための対策も立てやすくなります。窓を閉め切る前の秋のうちにご相談いただくと、冬の本格的な閉め切り期間に入る前に対策を進められる場合があります。

また、毎年同じ窓で結露とカビに悩んでいるご家庭では、窓そのものの断熱性能を見直すことも選択肢のひとつです。環境省の先進的窓リノベ2026事業では、断熱窓への改修が支援の対象とされており、2025年11月28日以降に着手した工事が対象となっています。補助の条件や申請方法は変わることがあるため、検討される場合は公式サイトで最新の条件をご確認ください。札幌市の住宅エコリフォーム補助制度も、令和8年度の第2回受付はすでに終了していますので、次の募集については札幌市の案内をご確認いただくのがよいでしょう。

点検のなかで気になる箇所が見つかったときに参考にしていただける記事もご用意しています。あわせてご覧ください。

関連記事:負圧検査とは?風量計で24時間換気のバランスを数値化する方法

関連記事:二重窓・内窓の結露はなぜ起きる?北海道の窓まわりのカビ対策

まとめ|雪虫は冬支度の合図|札幌の初雪・根雪の前に住まいのカビ点検を

札幌の冬は、気象庁の平年値で初霜が10月25日、初雪が10月28日、根雪の始まりが12月6日と、秋の終わりから一気に進んでいきます。日本気象協会のtenki.jpで紹介されている経験則のとおり、雪虫を見かけてから10日〜2週間ほどで平地に初雪が降るとすれば、雪虫はまさに「窓を閉め切る前の最終期間に入った」ことを知らせてくれる合図です。2026年の秋も、雪虫の姿を見かけたら、住まいのカビ点検を始めるきっかけにしていただければと思います。

本記事でお伝えしたポイントを振り返ると、大きく三つに整理できます。一つ目は、窓を開けられるうちに押入れやクローゼット、北側の部屋などを一度しっかり乾かしてから冬を迎えることです。二つ目は、冬囲いや物置の入れ替え、タイヤ交換、冬用品の出し始めといった冬支度の作業と、カビの点検を組み合わせることです。作業のついでに確認する習慣をつければ、点検のための時間をわざわざ取らなくても済みます。三つ目は、窓を開けにくい冬の間の換気を担う24時間換気や給気口、屋外の換気フードを、雪に覆われる前に整えておくことです。

札幌では暖房期間が概ね10月から4月までと長く、豪雪期には窓を開けて換気することがほとんどできません。室内外の温度差が大きくなると、窓や北側の壁、収納の奥で結露が起きやすくなります。秋のうちにたまった湿気を逃がさないまま閉め切る生活に入ると、冬の後半にカビが目立ってくることがあります。中央区や白石区のマンションでも、清田区や厚別区の戸建てでも、住まいの形は違っても、閉め切る前の準備が冬を快適に過ごすための土台になる点は変わりません。

点検の結果、気になるところが見つからなかった場合でも、冬の間の見回りは続けてください。根雪以降は、月に一度ほど押入れやクローゼットの奥、窓まわり、家具の裏をのぞき、換気口が雪でふさがれていないかを確認するだけでも、カビの早期発見につながります。秋に整えた環境を、冬の間も保ち続けることが大切です。

ここで、この時期によくいただくご質問にお答えします。

Q. 雪虫がまだ飛んでいないのですが、点検はいつ始めればよいですか?

A. 雪虫はあくまで目安のひとつです。初霜や初雪の平年日から逆算すると、10月上旬から中旬にかけて作業を始めておくと、晴れた日を選びながら余裕をもって進めやすくなります。山沿いの地域や、毎年早めに雪が降る地域にお住まいの方は、少し前倒しで取りかかると安心です。

Q. 点検していて黒いカビを見つけました。自分で拭き取っても大丈夫ですか?

A. 小さな範囲で表面に付いている程度であれば、ゴム手袋やマスクを着け、換気しながら拭き取れる場合もあります。ただし、広い範囲に広がっている、拭いても同じ場所にすぐ戻ってくる、壁紙の裏や建材の内部まで入り込んでいるように見えるといった場合は、原因が見えない場所にある可能性があります。無理に削ったりこすったりせず、専門業者にご相談ください。体調に不安がある場合は、医療機関への相談もご検討ください。

また、冬支度のカビ点検は、住まいを長く大切に使うためのお手入れでもあります。カビが広がる前に見つけられれば、壁紙や建材、家具や衣類への影響を小さく抑えやすくなります。毎年の恒例行事として、雪虫の季節に家族みんなで取り組んでみてはいかがでしょうか。

冬の間に見つかったカビは、窓を開けられない、荷物を動かしにくい、外回りに手が届かないといった理由から、対処が後回しになりがちです。だからこそ、雪虫の季節に一度立ち止まって、住まいの状態を確認しておくことに大きな意味があります。本記事のチェックリストが、札幌で暮らす皆さまの冬支度のお役に立てば幸いです。

カビバスターズ北海道では、含水率測定や付着菌検査・浮遊菌検査などの各種調査から、素材を傷めにくいMIST工法®によるカビ除去、カビが生えにくい環境づくりのご提案まで、ワンストップで対応しています。「冬になる前に一度見てほしい」「毎年同じ場所にカビが出るので原因を知りたい」といったご相談も歓迎です。費用は現地の状況により異なりますので、まずは現地調査のうえでご案内いたします。札幌市内はもちろん、旭川・函館・帯広・釧路・北見をはじめ北海道全域に対応していますので、お気軽にご相談ください。※菌検査は施工前に行う有料オプションです。


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カビバスターズ北海道(MPソリューション株式会社)

所在地:〒064-0807 北海道札幌市中央区南7条西1丁目6-2

受付時間:平日9:00〜18:00(土日祝休み)

対応エリア:札幌市(中央区・北区・東区・白石区・豊平区・南区・西区・厚別区・手稲区・清田区)をはじめ、石狩・小樽・千歳・苫小牧・旭川・函館など北海道全域。地域ごとの対応は対応エリアをご覧ください。

料金の目安は料金ページ、札幌市内のご依頼は札幌市のカビ取りをご覧ください。

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